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仕事をやめてきた。

正確にはまだやめれてないんだけど、とりあえず長期の休みをもらう形で仕事から離れることになった。

不安はある。

安定した仕事を自ら手放すのだから。

子供はいないが妻と愛犬2匹。

これからどうやって生活しようか。

老健て意外とキツイ

もう少しラクできると思ってた。いや、実際ラクなんでしょう。仕事のできるPTにとっては。でもぼくのようなポンコツPTにはキツかった。

担当は入所の利用者25人、デイケアの利用者25人。約50人の顔、名前、疾患、家族構成、家屋状況、生活状況、要介護度、身体機能、残存機能などなど、あらゆる情報を頭に入れておかなければならない。

入所者は週2回、デイケアは全ての利用日に20分のリハビリを行う。また、短期集中期間内であれば入所者は毎日(週6回)、デイケアなら毎回40分のリハビリを行う。

入所者は25人が週2回ずつで50単位。これを5日間の出勤日で割ると10人。つまり1日10人の入所者のリハビリを行う。デイケアは利用者によって通われてる曜日も回数も違うがだいたい毎日5〜6人は担当の利用者が来所する。

入所者とデイケアの利用者を合わせると1日15〜16人のリハビリを実施することになる。1人20分だから15人だと最短で5時間かかる。

朝と夕方のミーティングとか移動時間とかカルテを書いてる時間とか、その他の雑務時間を考えると1日の中でリハビリに使える時間はどう頑張っても6時間が限界。

1時間も余裕があるじゃんと思うかもしれないが、そもそも15人のリハビリを5時間で終わらすのがスーパーハード。それぞれのリハビリを17分で終わらせるというチートを使ってやっと可能なミッション。

それでもって合間あいまにナースやケアワーカーから「ポジショニングお願いします」とか「シッティングお願いします」とか「入浴評価お願いします」とか「トイレ評価お願いします」とか「クッション評価お願いします」とか「サービス担当者会議参加してください」とか「サービス担当者会議やるんで情報ください」とか言われて対応してその度に記録をつけなきゃいけなかったり毎月20人分くらいのリハビリテーション実施計画書を作成しなくちゃいけなかったりでもう物理的に不可能。

40を超えた老体にムチ打って頑張っても、うっかり忘れてしまうことや対応が甘いことがある。そうなると年下の上司から無表情の素っ気ない対応という意味不明な圧力をかけられる。

これで手取り20万あるかどうか。

割りに合わないヅラ。

楽そうなデイサービスで再就職

老健より楽そうなのはデイサービス。楽そうってだけで本当に楽かどうかはわからない。小さな事業所だと送迎業務にリハスタッフが駆り出されたりする。それはそれで楽そうだ。

ただ手取りは老健とどっこいどっこい。

もっと安いかも。

非常勤で訪問リハビリ

今1番稼げるのは訪問リハ。

しかも非常勤なら1件の訪問で3,000円くらい稼げたりする。1日6件まわって18,000円。月20日稼働で360,000円。これなら手取り30万弱。

ぴっちり仕事が入らなければいくつかの事業所を掛け持ちして隙間時間ができないようにすれば良い。

ボーナスはないが、どこで働いてもそんなもの当てにならない。ボーナスがなくても毎月ガッチリ稼げる仕事をする方がいい。

なんちゃってフリーランス。

的な働き方も気楽でいいかもしれない。

いっそ独立しようか

理学療法士の経験をもとに整体院を独立開業。理学療法士なら誰もが憧れる魅惑のワード。

自己資金ゼロで自宅整体サロンを開業。

賃貸マンションで隠れ家的整体サロンを開業。

ガッチリ集客できるテナントで開業。

うまくいけば1番稼げる。

まったく違う道

理学療法士として誰かに雇われている以上、たいして稼げない。せいぜい年収400万。昇給もほとんど期待できない。

いつもぼくらにペコペコしてるプロパーさん(医療機器販売の営業さん)の方がずっとずっと稼いでいる。高額な授業料を払って1日15時間くらい勉強してようやく手に入れた資格だけど稼げないのだから仕方ないと諦めるか。

ただ40過ぎの未経験者を雇ってくれる企業があるだろうか。

かなり難しいかな。

安定か、自由か

理学療法士の資格を取得したのは、一生食いっぱぐれない知識とスキルを手に入れるためだった。

「食いっぱぐれない」とはどうゆう状態か。

できるだけ大きな組織に所属してルーティンワークに従事しながら安定した給料をもらって安定した生活を送ること。

昨日までそう思っていた。

だから病院や施設に入職して常勤として働くのが当たり前だと思ってた。そうでなければ資格を取得した意味がないと思っていた。そうでなければ資格が無駄になると思っていた。そうでなければこれまでお世話になった人たちをガッカリさせてしまうと思っていた。

でも今回の離職を決意したとき、これからどうしようかと悩んだとき、いま自分が一番やりたいことってなんだろうと考えた。

妻や愛犬と、ずっと一緒にいたい!

みんなでいっぱい旅行したい!

ということだった。

いいじゃん。これ、本気でやってみよう。

どうしたらできるだろう。少なくとも安定を取ったら絶対無理だ。まったく稼げないのにフルタイムで1日8時間も時間を取られるのだから。

1番稼げて自由度が高いのは独立開業。

1番リスクが高いのも独立開業。

安全かつある程度自由な時間が確保できて日頃から節約して暮らせばなんとか実現可能なのは非常勤の訪問リハビリ。

ここでふと気づく。どうして資格を取得したのか。独立開業。安定した生活。非常勤。自由な暮らし。残された時間。ぼくの人生。愛犬の寿命。夜明け前の散歩。預金残高。行き先も帰り道も不明の旅。平日のドッグラン。3年も買い替えてないスニーカー。B3ジャケット。中国製の安い活動量計ブレスレット。月に一度のドッグサロン。

いろいろなワードが浮かんでは消えた。

ぼくが理学療法士の資格を取得したのは、安定を望んだからではない。自由を望んだから。

病院を辞めたら資格がもったいない。

施設を辞めたら資格がもったいない。

理学療法士を辞めたらもったいない。

違う違う。病院や施設で、安い給料で、朝から晩まで働いて、出世もなく、失敗も成功もなく、飼い殺されるほうがよっぽどもったいない。

安定した生活がしたければ別に資格なんて必要ない。普通の大学出て普通の企業に就職したほうがよっぽど稼げるし出世の可能性も高い。

せっかく資格を取ったんだから、挑戦しないと。やりたいことをやって生きていくための切符。夢に向かう太い一本道、そこへたどり着くためのショートカット、それを使うためのチケット。

非常勤のまま自分のペースで働いて、それでもまあまあ普通に生きていけるのは資格があるから。

整体師として独立開業するのは無資格でもできるけど資格があれば自信になるし、信用も得られやすいし、なにより成功しやすい。

資格がないよりチャレンジしやすい。

チャレンジできる領域も広い。

人生設計の自由度が広い!

こうして、挑戦してこその国家資格だぞと、思い至ったのであります。

やっぱり独立開業して一発当てたい

40分1万円とかで客取れたらウハウハだろうな。


ととと、とりあえず!

非常勤の訪問リハビリで食いつなぎます。

目標は整体院の開業。

訪問マッサージとかでも全然やるけどな。

需要あるかなぁ。

うん。とにかくやってみます。

店舗構えなきゃリスクないし。

こちらからぼくのことをサポートできるようですよ。詳しくは知らないんですがね。サポート頂いた分は他のクリエイターのサポートに使います。あと、あなたのnoteぜんぶ読みます!