不登校を放置しているのではなく、親として観察熱心を大切にしている話
不登校の親が集まる座談会で、よく聞くのが「つい口出ししてしまう」というお話。
今回は私が日頃大切にしている、子どもとの関わり方について書いていこうと思います。
つい口出ししてしまう理由とは?
子どもの先行きが心配でたまらず、よい方向へ導きたいと思うあまりアドバイスしてしまうんですよね。
または「見ていられない」という気持ちが働くこともあります。
どうしても言いたくなってしまう場合もあれば、いけないと思いつつウッカリ言葉が飛び出てしまうことも。
それが癖になってしまっているのかもしれません。
口を出された子どもの方はどうなるか
一方、アドバイスを受けた子どもの方はどうなるでしょう。
「ありがたいなぁ」と思ってその通りにする子どもは、残念ながらごくわずかです。
親のアドバイスとは逆の行動を取るようになったり、急に元気がなくなってしまったり、プイとへそを曲げたり。
時にはキレられたりするのではないでしょうか。
親は良かれと思って声をかけたにもかかわらず、口を出すことで子どものやる気は萎えてしまう。
それを見た親は腹が立ったり、後悔したりしますよね。
「見守る」ことの難しさ
子育てといえば、定番の「見守る」というススメがあります。
しかし実際はとても難しいことです。
「見ているだけでいいのか???」という疑問が浮かんでくるからです。
前述した「見ていられない!」という気持ちは、一旦思うとどんどん膨らんでいきます。
私がよく感じるのは「現実には難しくても、流行り言葉が先行していく」という現象。
この「見守る」も、よく聞く言葉です。
その時々で、主流の方法としてピックアップされていきます。
「共感」「寄り添う」「支える」もよく聞く言葉ですよね。
ですが、これらの言葉を意識し過ぎてしまうことで弊害が起きてしまうこともあります。
自分自身に心の余裕がなければ、疲れ切ってしまう結果にもなりかねません。
「見る」と「観る」
私は「観る」ということを、息子が不登校になってから特に大切にしています。
これはただ眺めて放置しているということではなく、よく観察することで相手を理解しようという気持ちです。
息子がどんな状況なのか想像をめぐらせることができるので、子どもの様子に腹が立ちません。
私たちが子どもの頃「アサガオの花の観察」という課題がありました。
その時、アサガオをどんな風に観ていたでしょうか。
ただ花が咲いたなーとボンヤリと眺めるだけでなく、種を植えて、いつ芽が出てどんな状態だったか。
ツルが伸びてきて、どんな風に伸びていったか。
そして、その時々の状態を絵にします。
そうやって注意深く観察することで、アサガオに対する想像や理解が生まれたはずです。
「観察熱心」の名付け親は、澤円さん
私は、息子の行動に口を出すよりも行動をよく観察して、彼がいったいなぜそれをしているのか、どんなことを感じているのかを考えるようにしています。
行動するには必ず理由がありますから、それが親にとっては不利益なことであっても止める理由にはなりません。
「忠告」することも気を付けたいですよね。
せっかく本人がやる気になっても、一気に意欲を失うことがあります。
そして親になると、指揮監督をすることが教育であり親の役目と思い込みがちです。
親は導くもの、という概念です。
私はそれをあまりしないので、教育不熱心という見方もあります。
ですが「マネージメントの神様」といわれる澤円さんが、とあることを仰っていました。
「 注意深く観察をするということは理解を深めたり、物ごとの本質に迫ることができる 」
澤さんは、見守るという言葉を使わず「観察熱心」と仰っていました。
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不登校の親は「放置している」と言われることもある
澤さんの言葉は嬉しいですよね。
だって、不登校の親といえば「子どもを学校へ行かさず、放置して甘やかしている」と一部の方に言われることもあります。
いやいや、そうではありません。
これまでなんとか学校へ行けないかと、あれこれ手を尽くしてきたのです。
その結果、熱心に観察しているのです。
観察して、子どもが色々な思いや経験を積むことを見守っているのです。
そして子どもの心が壊れてしまわないように、どうか幸せになりますようにと、今もあれこれ考えているのです。
自信を持って観察しよう
やみくもに声を掛けて、なんとかやる気を引き出す努力をするよりも、私は子どもを観察することが大事だと思っています。
親が自分の思うように子どもを導けるのは、赤ちゃんの頃。
熱心に観察して、子どもの人生を半歩後ろから応援し続けていこうと思います。
最後まで読んで下さって、ありがとうございました♪
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