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足枷


褒め言葉って嬉しいですよね。

親からだったり。
期待だったり。
でも、
それは一種の呪いでもあると思うんですよ。
時にはドラッグにもなる。

正直、私は親に褒められます。
いい子だ、
私たちみたいな親から、
兄妹揃って、
自慢の子だ、
と言われます。
特に父親からは言われます。

褒められるとその瞬間は、
飛び跳ねそうなほど嬉しいです、
いつもありがとうございます。
でも、
ドラッグの効果はいつか消えます。
その時に
禁断症状が出てしまいます。

言っときますけどガチもんのドラッグはしてませんよ。

そうすると、また、
褒めてくれるのです。
そして、
生き延びれます。
でも、
同時に呪いと鎖を付けられています。

例えば、
ちっちゃい頃にこの人ダメだな、
と思ってしまうと、
私が何とかしなければ、
私がこの空気を変えなければ、
でも悪化させて、
おしまいです。
期待を裏切ったら
そこまでの人間なんです。

あなたは
やっていいことと悪いことのラインが
自分で分かっているから、
あえて何も言わない、
それだったら叱ってほしい、
私に自由を与えてほしい、
何も出来ません。

22時を過ぎて外にいるとソワソワします。
男の人といると冷や汗をかきます。
赤信号は渡ってはいけません。
もう嫌になり、
赤信号に飛び出してみます。
時速70kmで走る車の音にビビり、
歩道へ戻ります。
みんな法定速度なんて守ってません。

自分が羽目を外しすぎたから、
こうなってほしくないから、
見てるので分かってます。
こうしたらああなるぐらい。
小さい頃から、
嫌なほど見てきてます。

でも、帰ります。
日付が変わるまでには。
いつも決まった帰り道を歩いて。

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