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シン・こうしん
第3回「ナナロク社 あたらしい歌集選考会」応募作品制作記録:その4
特に、冒頭10首は大切だと思う。
という事で、この10首に。
1・2首目はコンテスト向きの歌ではないなと思ったから、奇をてらって(わざと普通と違う行動をして、他人の注意を引こうとすること)使おうと思う。
「奇をてらう」って言葉、嫌いやわ〜。
だいたいそういう事を言う奴って、つまんない奴ばっかりちゃう?発想が貧そな奴に限ってそう言う事を言う。
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シン・こうしん
「センスいい!!」と言ってくれるあなたにはセンスがかけらもないから言うな
めくじらをたてず挨拶するように心を込めて中指たてる
下駄箱に画鋲を撒いた跡があり肥やしが豊かにしていった土地
ひとりでは行っちゃいけない池でみた決まったルートを飛ぶギンヤンマ
僕だけの南京錠が壊れてるいつでもいける屋上だった
童貞のくせに真珠を三つ入れ息も吸わずに握る金槌
体毛が濃くなってきて最高なぼくが敗北してできた俺
道を踏み外せば地獄 児童らが白線だけで道路を渡る
くす玉に満たされないが満ち満ちてくだらないパーティーが始まる
なきながら四十五歳のおじさんが生まれる事を誰も知らない