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オランジュリー美術館

パリ初日
オルセー美術館を訪れた足で
そのままオランジュリー美術館へと向かいました。

雨上がりのチュイルリー公園

セーヌ川に続く空
橋からはさっきまでいたオルセー美術館が見えます。

パリのオランジュリー美術館はチュイルリー公園内に建設された、19世紀にナポレオン3世が造った巨大なオレンジの温室を利用して作られた美術館です。
1927年に印象派モネの作品を収めるために6年かけて大改装されました。
フランスの世界遺産「パリのセーヌ河岸」に含まれています。

世界遺産オンラインガイド 
https://worldheritagesite.xyz/contents/orangerie/
光が綺麗
入口はこんな感じ
Hermann Nitschの作品
特に惹かれたのはこの上段の絵。
雪山に血と影が落ちているみたいに見えました。
指の跡や衝動的に書き殴った赤色が好きです。

モネの睡蓮の間は、部屋に足を踏み入れた途端
フォトスポットと化していることに辟易としましたが、座って人の流れを眺めているうちに見方が変化しました。
この楕円形の展示室は、自然光が布一枚を通して柔らかく降りそそぎます。
私が訪れた日は天気の移り変わりが激しい日だったので、
太陽の光で室内が明るくなったり、暗くなったり
影になるとすこし肌寒く感じたり、陽が差すと
室内全体が暖かい丸みを帯びたような空気になったりと、部屋の空気感が光や温度でころころと変化していました。
その箱の中で、訪れた人たちは各々のスタイルで絵をみる時間を過ごして
流れていきます。

作品、空間、人との双方向性といえばインタラクティブアートを想像しますが、それとは全く違います。
自然光が降りそそぐ空間であること
その光を取り入れるために設計された空間であること
展示されている絵画が純粋な油絵であり、生涯で光を描き出すことを追求した画家の集大成であることなど
光に対する思いの強さが特別だと思います。

日々の自然現象とその部屋に関わる人の思い、建築物としての歴史など、変化する様々な要素を内包したまま、生きている部屋だと思いました。
天井が明るいので解放感はあるものの、壁に窓がついていないのも
部屋でうまれた空気を留めているイメージを強めたのかもしれません。


部屋の中央には楕円形の長椅子が置かれていて、そこにじっと座って
移り変わる人々や絵画の表面を眺めていました。


色んな感覚や物理的な現象が混ざりあって、「あっ、今のこの瞬間きれい」と思う数秒間(一瞬)があったりもしました。

どの時点やどのくらいの範囲を作品とするのかは人それぞれだよね〜


美術館としては、導線もはっきりとしていて、集めている作品にも一貫性があるので、終始心地よく作品にのめり込むことができました。

また、規模も大き過ぎないので、帰る頃には疲れ果てているなんてこともありませんでした。

気軽にふらっと立ち寄りたい美術館だと思います。



パリに行くのならぜひ訪れてみてください^^
※入口は混雑するので日時予約は必須です。



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