実践:情報の伝え方について
●言葉が伝えられること
私は催眠をコミュニケーション技術の1つと捉えています。そして、コミュニケーション技術には影響力はありますが、人を変化させる力はないと考えています。
ちまたでは、言語催眠は古い!非言語催眠は言葉も使わないのですごい!と取り上げられているようですが、私は、実践の面で言語・非言語をそれほど分けて解釈することはありません。方向性を強く出したい場合には、言語催眠の方が明らかに力が強いですし、非言語でなければかいくぐれない警戒や抵抗などは、他の技術で十分低減させることが可能だと考えているからです。
無論、非言語の有効性も認めています。軽いトランスが必要な時には現代催眠などの会話法に織り交ぜることで効力を高め、短時間で催眠誘導することが可能となるためです。
しかしなぜ、こんなにも非言語催眠が流行ってしまったのでしょうか?これは、メラビアンの法則にある「言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%」という数字が、話す内容より見た目やしゃべり方のテクニックの方が重要だ・・・という印象強く、一人歩きしているからかもしれません。私自身も、いくつかの就職活動面接対策セミナーや自己啓発セミナー、話し方教室などに参加してみましたが、本当に大きな勘違いをしているなという印象を持つことがありました。
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