『アイス・ロード』幾度となく襲いかかる極限状況!・ネタバレ感想―シネマクラッシュ/2024年6月24日
渡邉美穂さんがシネマナビゲーターに就任して5回目の『シネマクラッシュ』です。
前半では美穂さんのオープニングアクトについて、後半では映画『アイス・ロード』について語りたいと思います。
映画ラスト直前までネタバレがあるので未見の方はご注意ください。
Amazonプライムでも同じ声優さんの吹き替え版が観れますので、見逃した方は是非ご覧くださいね。
オープニングアクト
今回も美穂に怒られる
誕生日ケーキのプレートをチョコペンで描いている美穂。
これって僕に作ってくれてるんですよね?と思わず笑顔になります。
喜んでのぞき込もうとすると、
はぁ……先週に引き続きまた怒られてしまいました。
でもその後フフッと笑う美穂。
「一意専心!」とアイス・ロードのリーアム・ニーソンに負けずにプレート描きに挑む美穂さんに集中線の効果が入りますが、そこでシネマ・クラッシュ放送の時間。
ケーキは後回しで「一緒に観よ!」と毎回楽しみな笑顔アップで終了。
最初に怒られて、最後に甘々なツンデレ展開大好物なのでまたお願いします!
アイス・ロード
あらすじ・解説
感想
メタンガス爆発にの崩落事故で26人が閉じ込められた!
彼らを救うには5mのウェルヘッド(坑口装置)と90mのパイプを酸素が無くなる30時間以内に運ばないといけない!
しかも気温が高くなって通行不可にされているアイス・ロードを使って!
鉱山の作業員や家族と親しいジム、報酬でトラックを買い雇われドライバーではなく個人事業主になりたいマイク(リーアム・ニーソン)とガーティ(マーカス・トーマス)、鉱山に閉じ込められた兄を救いたい先住民のタントゥー(アンバー・ミッドサンダー)の4人により成功報酬20万ドルの決死の輸送作戦が開始されます。4人生き残れば一人当たり5万ドル、死亡者が出れば生存者で20万ドルを頭割りという条件。
三台のトラックに三台のウェルヘッドとパイプを積み、どれか一台でも辿り着けば成功という重複作戦を取り万全の態勢で挑みます。
それだけなら天災に挑む人間の不屈の物語なのですが、実はメタンガス爆発は工事を急がせる鉱山の責任者シックル達管理職達により、買収した作業員にガス警報装置を切らせていたという人災でしたという胸糞展開でした。
しかもウェルヘッドの輸送はあくまでポーズで、輸送を失敗させ、26人を見殺しにし、全てを闇に葬ろうとするシックルの企みだったのです。
バルネイは何故危険な作戦に無報酬で同行するのか?
会社が契約している保険数理士トム・バルネイが何故か同行し、報酬の分け前も要らないということに違和感を覚えました。
しかもタントゥーのナビシートで旅行気分でサンドウィッチをパクつき、首枕を装着して快適に寝るという違和感。
この伏線は後に回収されます。
ジム死亡とタントゥーの濡れぎぬ
そしてジムのトラックのエンジンが故障、けん引して動かすために他のトラックにつなぎます。
え?重複作戦の意味なくない?
ジムのトラックを捨てていけば?と思ったのですが。
その時アイス・ロードが割れはじめジムのトラックが沈み始めます。
足がロープに絡まったジムは他のトラックを救うため、タントゥーにロープを切らせ、トラックと共に沈んでいきます。
あー、名優ローレンス・フィッシュバーンをこの時点で死なせるのか!
でも主人公はリーアム・ニーソンだし仕方ないですね。
バルネイは作戦の中止を提案し、それが受け入れられないと昔ジムに解雇されたタントゥーがジムのエンジンに細工したとマイクに吹き込み、タントゥーを縛り上げます。
タントゥーと昨日会ったばかりだし、会社側の人間のバルネイをマイクは信じてしまいタントゥーは縛り上げられてしまいます。
工作員バルネイの大活躍
その後バルネイは本性を現し、マイクとガーティをコンテナに閉じ込め引き返そうとします。
実はバルネイはこの作成を不首尾に終わらせるためについてきたのでした。
この後いろいろあり、話は前後しますが、切り離したコンテナの下にダイナマイトを仕掛けてマイクとガーティもろとも爆破しようとしたり、反撃したタントゥーにトラックから落とされてもしがみつき、燃料ホースを切ってタントゥーのトラックを燃料切れにしたり、崖の下に車ごと落とされていてもしぶとく生きていて、燃料を移すために停車しているトラック2台の上の雪庇をダイナマイトで爆破して雪崩を起こしたり、ターミネーターかダイ・ハードのジョン・マクレーンかという不死身の活躍ぶりです。
人間的な弱みを持つマイク
一方主人公のマイクは、タントゥーを疑ったり、マイクの機材への指示の安全性に危惧を示したガーティを罵ったりと短気で完全無欠ではなく、人間的な弱みを持つ人間です。
でもその後、ガーティの危惧が当たって、飛んできた機材に当たり、ガーティは氷の下に沈みます。
水中に飛び込んだマイクはなんとかガーティを救い謝ります。
戦争でPTSDによる失語症を患ったガーティを守るため喧嘩を繰り返し職場を転々としていたマイクでしたが、実はガーティを尊重していなかったのは兄のマイク自身だったのかもしれませんね。
マイクとバルネイの決着
兄弟の絆は元に戻りますが、バルネイがトラックで追いついてきたため、マイクは最後のウェルヘッド積載のトラックをガーティとタントゥーに託し、バルネイのトラックに乗り移ります。
マイクとの死闘の末バルネイはトラックと共に氷の下に沈みます。
あーこれでまた氷の下から蘇ってきたらどうしようと危ぶみましたがきちんとお亡くなりになってくれました。
ガーティ死亡
急いでガーティの元に徒歩で向かうマイク。
その頃重量制限のある橋を何とか渡り切った後橋が崩落し、峡谷に滑り落ちそうなトラックを止めるため橋の門を閉めようとしたガーティは門とトラックに挟まれ、追いついたマイクの腕の中で死亡します。
悲しみをにくれるマイクはタントゥーとともに鉱山へ向かいます。
もうすでに酸素切れの30時間は尽きようとしています。
果たして閉じ込められた26人の命は!?
最後に
次から次へと苦難が襲いかかり息もつけない映画でした。
ただ目まぐるしい場面転換で、3台のトラックが今どこにいるのかわからなくなったり、崖の下の落とされたバルネイが短い間にマイクたちの上方の崖に辿り着いていたり、バルネイを倒したマイクが徒歩で短時間でガーティ達の元にたどり着けるの?などいろいろツッコミどころも沢山ありましたが、ドラマ的なお約束ということで。
手に汗握る展開、非常に楽しめました。
詳しく書けませんでしたが、酸素残量を確保するため、けが人を始末する提案が閉じ込められた作業人の中から出たり、事件を闇に葬ろうとしたシックルたちの冷酷な判断、タントゥーに対する先住民差別など、なかなかヘビーな描写も沢山ありましたね。
次回
次回は傭兵部隊の主人公の『ローグ』。
反政府組織に誘拐された知事の娘の救出作戦に向かった傭兵部隊が凶悪なテロ組織と野生のライオンに追い詰められるというこれまた手に汗握りそうな映画です。
いつも魅力ある映画を教えてくれる『シネマクラッシュ』と渡邉美穂さんありがとうございます!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
(終)