『コロンビアーナ』復讐は何も産まないのか?・ネタバレ感想―シネマクラッシュ/2024年6月10日
渡邉美穂さんが「シネマクラッシュ」シネマナビゲーターに就任して3回目の放送がありました。
前半では美穂さんのオープニングアクトについて、後半では映画『コロンビアーナ』について語りたいと思います。
映画ラストまでネタバレがあるので未見の方はご注意ください。
オープニングアクト
不機嫌な美穂
今回は帰宅が遅くなることを伝え忘れていて、帰宅したら怒っている美穂という設定。
恋人や夫婦にありがちなシチュエーション、ミニドラマなのにドギマギしてしまいます。
親しい関係でも報連相!人間関係の基本ですね!
美穂の邪悪な微笑み
怖い、怖いって!
サスペンスモードの美穂さん見れてありがたいけど背筋がゾッとしました。
ちゃんと反省して謝りますから許してください🙇
というわけで今回のオープニングアクトも楽しませていただきました!
次回はどんな設定か楽しみですね!
コロンビアーナ
あらすじ・解説
感想
幼いカトレアが凄すぎる
ドン・ルイスに家族を皆殺しにされたカトレアは死の直前、父親から託されたSDカードを託されます。
カトレアは、幼いのに身体能力抜群で、マフィアたちからまんまと逃げおおせてアメリカ大使館に駆け込みます。
普段から非常時の対応を父親に仕込まれていたのかもしれませんね。
それにしてもSDカードの隠し場所が凄すぎました。
まるでミッション・インポッシブル
その後、シカゴの叔父の元で殺し屋として成長したカトレアは叔父の元で殺し屋になりました。
留置所内のターゲットを暗殺する手練手管は、まるで女性版イーサン・ハント(ミッション・インポッシブル)です。
そして並行して、仇のドン・ルイスを追いつめるため、配下を殺していきます。
死体の胸にはカトレアの花の印を描いて……。
カトレアに迫るFBI、そしてドン・ルイス
カトレアは花の印で、ドン・ルイスに自らの存在を知らせることで、彼をおびき寄せ、居場所を突き止め殺そうとしていました。
過去に息子を殺されて復讐を果たしている叔父は、復讐の虚しさをカトレアに復讐を止めようとしますがカトレアは従いません。
カトレアに迫る敏腕FBI捜査官、カトレアが付き合っていた画家ダニー、ドン・ルイスに内通していたCIAのエージェント、様々なルートからカトレアの情報がドン・ルイスに洩れてしまい、叔父夫妻はカトレアへの見せしめのために殺されてしまいます。
悲しみに暮れるカトレアは、いよいよドン・ルイスとの対決に臨みます。
潜入能力に長けたカトレアに警戒するドン・ルイスのアジトに、真正面から突っ込むのは意表を突かれてスカッとしました。
ラスト
「ドン・ルイスはそのまま隠れておけば良かったのに!」というのは神の視点で見ている我々の感想で、彼の立場になれば状況がわからない中、いてもたってもいられず飛び出してしまうのも無理ないですね。
最後、「ドン・ルイスが徒歩で逃げたらどうしたの?」とか、「車に乗った時に〇〇も乗っていること気づかなかったの?」と少し気になりましたけど、多分カトレアが車を一番逃げやすいポジションに罠として用意しておいたのでしょう、〇〇を乗せてたうえで。
車に乗り込んだときにドン・ルイスが「何か匂うな」とかセリフがあればより良かったかもしれません。
でも意表を突かれた遠隔兵器〇〇にはビックリ・スッキリしました。
悪党にはお似合いの末路です。
復讐は何も産まないのか?
こういった復讐物を見るたび、「自分だったらどうするだろうか?」と考えますが、自分以外の家族を皆殺しにされたら、そりゃ復讐したくもなるよね!と思ってしまいます。
建前的に言えば、法に則って裁くべきですけど、法がうまく機能していない場合、自ら手を下すのは許されるのか?
ただその復讐のため、能力を磨いて、自らの人生を賭けるのは普通の人間には到底無理です。
だからこそこのような復讐物語に我々はカタルシスを求めてしまうのでしょう。
物悲しい音楽の中去っていくカトレアは復讐心から自由になって、全てを忘れて幸せになれるのでしょうか?
願わくばダニーと再会して穏やかな人生を送ってほしいですね。
最後に
『ベン・ハー』(1959年)を久しぶりに観なおしたり、渡邉美穂さんが出演した『SHUT UP』、『過去からの復讐者/消せない「私」ー復讐の連鎖ー』など、最近復讐物に縁があります。
『コロンビアーナ』も主人公に感情移入できる復讐映画の良作でした。
次回も戦う女性の物語の『AVA/エヴァ』、今度は暗殺者VS暗殺者!面白そうです。
魅力ある映画に出会わせてくれる『シネマクラッシュ』と渡邉美穂さんに感謝ですね。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!
(終)