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ドラマ「SHUT UP」最終話 私たちは黙らないーネタバレ感想
ドラマ「SHUT UP」の最終話感想ですが、遅くなってしまいました。
なかなかうまくまとめることができず、また最後まで書いて良いものかどうかということで悩みました。
ですので結末はぼやかしています。ご容赦ください。
気になる方は下記リンクから是非ご覧ください。
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第1~7話の感想はこちらから!
最終話感想
登場人物
・田島由希(仁村紗和)・川田恵(莉子)
・工藤しおり(片山友希)・浅井紗奈(渡邉美穂)
・鈴木悠馬(一ノ瀬颯)・露木彩(芋生悠)
・山内たける(井上想良)・榎本伊月(野村康太)
・宇野陽太(草川拓弥/超特急)・高梨塔子(野呂佳代)
・桜井(坂東希)
ナイフという暴力
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悠馬のイベントに乗り込んで性加害を白状させようと由希が提案するも、いい案が出ない中、ナイフで脅して白状させる案を由希が出し、意外にも彩が賛成しました。
彩:
いいと思う、最初から楽には無理だよこの計画、これくらいしなきゃあの人たちに痛い目なんか合わせられない
悠馬の自白を引き出すためにナイフを出したときは「また同じ過ちを繰り返すのか!」と思わずテレビの前で叫んでしまいました。この期に及んでまた犯罪行為に手を染めようというのかと。
肉を切らせて骨を断つという言葉がありますが由希達も無事では済まず、また犯罪者として捕まる恐れもあります。
彩が意外にも話に乗ってきたのは、悠馬が頭がよく口も上手く味方も大勢いるので正攻法ではどうしようもないという焦りから短絡的な方法に賛成してしまったのでしょうね。
陽太の助け
最近由希に避けられていた陽太が遠慮がちに声をかけてきてくれます。
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近くの学生が由希を隠し撮りしているのを見た陽太はそいつのスマホを取り上げ、
陽太:
消してください
今すぐ消して
二度とこんなことしないでください
良く知りもしないのに笑ったりちゃかしたり
黙ってろよ
最初は敬語なのに最後はきつい口調になる陽太がイケメンすぎます!
由希:
ありがとう 代わりに言ってくれて
陽太:
何で?
田島さんがやりかえさなきゃいけないっておかしいでしょ
傷つけられてる人が直接戦わなきゃいけないわけじゃないから
陽太君深いですよね。
「傷つけられてる人が直接戦わなきゃいけないわけじゃない」というのは今回のドラマの様々な状況に当てはまるわけで、自分たちだけで何とかしようというのではなく人に相談したり手を借りたりするべきなんです。
もう最終回になってしまいましたが、思慮深い陽太君に先に相談していればまた別の世界線があったのではないかと思ってしまいます。
恵の想い
計画の前日、恵が意を決したように話し始めます。
恵:
ねえ、これでいいのかな?
ずっと考えてたんだけど、私、あの人たちを懲らしめたいわけじゃないのかもしれない
私はあの人たちに、自分がしたことがどういうことなのか、ちゃんとわかってほしいだけなんだと思う
紗奈:
え?それはやめたいってこと?
しおり:
でも黙って泣き寝入りするのは
恵:
困るよねこんなこと言われても ごめん
四人はそれぞれ考える、明日の計画について。
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そして翌朝、
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由希:
変えよ、計画
思い直してくれてホッとしました。
例えばここで悠馬にナイフを突きつけて自白を引き出したとしても、由希達もまた捕まってしまうかもしれないし、逆恨みした悠馬に再度復讐されるかもしれません。
由希の告発
彩と一緒にイベントに乗り込んだ由希。
「待ってください!」
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叫んだ声は一瞬男性の声と聴き間違えるくらいの力のこもった声で、仁村紗和さんの本気の演技に気圧されました。
由希を止めようとする悠馬とたけるに伊月と彩が立ちふさがります。
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悠馬の言いなりだった二人も成長しました。
以前の二人ならきっとできていなかった行動ですね。
二人のアシストを受け、静まり返った観客に向けて由希は話し始めます。
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テレビ東京「SHUT UP」最終話
由希:
このサークルでは性暴力が横行しています
私の友人も、ここにいる鈴木悠馬さんに性暴力を受けました
被害者は私の友人だけではありません
彼女たちは今も苦しみ続けています
鈴木悠馬さん
私は、友人の望みを叶えるためにここに来ました
どうかわかってください!
せめて知ってください!
あなたが遊びとしてやっていたことは性暴力です
この人の陰に隠れて笑う人、加担した人、黙認した人、
あなた達も同罪です
悠馬達に自分のしたことをわかってほしいという恵の望み、由希が声を震わせながらも悠馬や観客にしっかり言うことができました。
そんな由希を狙うスマホ多数というところに誹謗中傷の拡散の怖さを思い出しました。そんな中最後まで言い切った由希は本当に立派です。
しかし壇上を降りる由希は観客から冷ややかな目で見られ、悠馬も「全くの事実無根」と否定し、軽薄な口調で彼女の告発を茶化していました。
このヘラヘラ演技が上手すぎました、腹立つ!
決死の由希の告発も無駄になるのでしょうか?
自由の海へ
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悠馬への告発をやり遂げた5人は海へ。
何も解決したわけではないけど、五人は自らの気持ちに区切りをつけて前へ進もうとしているんですね。
壁に貼った海の写真を眺めていたり、花火のシーンで「海行きたいな」「何か自由って感じしない?」と言っていた由希、そしてネットワークビジネスに失敗して「海行きたかったな」と涙する紗奈など、彼女たちにとって海は自由の象徴でした。
由希が掴みたかったもの
海に着いてはしゃぐ四人に由希は手を伸ばします。
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掴んだものは四人の仲間。
「自由になりたい」と第1話から折に触れ手を伸ばして何かをつかみ取ろうとしている由希でしたが、様々な体験を経て最後に彼女が掴んだのは友情であり仲間とのつながりでした。
人は一人では生きられない。頼ったり頼られたりしつつ寄り添いながら生きていく。
それに気づいた由希達はこれから辛いことに直面しても助け合いながら乗り越えていくことでしょう。
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そして結末へ……
そしてついに物語は結末を迎えます。結末は是非ご自身の目でお確かめください。
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個人的には納得できる終わり方だったと感じています。
彼女たちを苦しめた〇〇が、今度は彼女たちの助けになるという現代社会の両面性を見るようである意味皮肉と言ってもいい結末でした。
そして登場人物それぞれが傷を負い、過ちを犯し、そしてそれを反省し乗り越えて結果、これからしっかりと成長していくことが想像でき、彼女たちの未来にエールを送りたい、そんな気持ちにさせられました。
悠馬とたける、そして伊月もそれぞれ自分に向き合い、大人として成長してくれることを願います。
まとめ
復讐の連鎖と化していた由希達と悠馬達の関係。
しかし最終的に悠馬に自分のやったことを自覚させるという決断を取った由希達に拍手を送りたいです。
彼女たちは過ちも犯しながらも大きく成長しました。
とはいえ彼女たちのやったことは決して褒められることでは決してありません。
例え悠馬にひどい目に遭わされたとしても非合法な手段で報復しては同レベルの人間に落ちてしまいます。
今の世の中、男女格差や貧富の差など生きづらさに満ち溢れていますが、困った人を助けてくれる公的・私的なサポートも確かに存在します。
一人で抱え込まず友人やそのようなサポートの力を借りて天に恥じない生き方をしていきたいですね。
最終回の紗奈みほちー
いよいよラスト!紗奈のスクショ貼ります!
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紗奈を演じた美穂さん、コミカルでコメディーリリーフ的な役割もありつつ、パパ活を内緒で続けていたり、ネットワークビジネスにハマって涙したり、盗撮被害のフラッシュバックに悩む由希の支えになったり、といったシリアスな場面でも演技力を発揮され、経験豊富な共演者の皆さんに引けを取らない活躍をされていましたね!
年末年始、美穂さんの活躍が見られて本当に嬉しかったです!
最後に
世の中にはたくさんのドラマや映画があってそれぞれ気楽に楽しめる作品もあれば、心に深く残り続ける作品もあります。
『SHUT UP』は後者でした。
現代社会で若者を取り巻く状況を全八話にうまく切り取って活写していました。
また、才能ある若手俳優さん、脇を固める年長俳優さんのおかげで、お芝居臭さの無いリアルなストーリーとして違和感なく没入することができました。
おかげで、社会問題を他人事ではなく深く考えるきっかけになりましたね。
素晴らしいドラマを制作いただいた監督・プロデューサー・脚本家ならびにスタッフの皆様、素敵な曲でドラマを盛り上げてくださった「Quw」「mzsrz」、そして主演の仁村紗和さん、莉子さん、片山友希さん、渡邉美穂さんをはじめ出演者の皆様、本当にありがとうございました。
DVD化を期待しつつ、オープニングテーマのQuw「春に涙」と、エンディングテーマのmzsrz「シェルター」を聞きながら筆を置かせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!
(終)
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![鰹節のうまみ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/98873451/profile_83d9501b4726d729ff1b1e4c3ed92962.png?width=600&crop=1:1,smart)