読書感想#1:経済成長主義への訣別

本の詳細

タイトル:経済成長主義への訣別
著者:佐伯啓思
出版社:新潮社

感想

非常に面白かった。

決して「経済成長」を批判してわけではなく、
「なぜ経済成長がいいのか?」を考えないことに警鐘を鳴らしている。

哲学や社会学など様々な視点から論じられており、
ちょうど興味を持っていることとリンクしていた。

収入が増えるだけでは、幸せにならないとわかっている。
経済成長には多くの犠牲が伴う。
すでに便利な世の中になっており、これ以上成長の余白はない。
つまりすでにゼロサムゲームに突入している。

むやみに成長を目指すのではなく、
本当に必要なことは何のかを今一度問い直す必要があるのではないか。

少子高齢化が進むということは市場が小さくなるということであり、
ますます成長の余地は無くなっていく。
単純に老人が増えると消費は減るからである。
労働者も減ることで生産も減るだろう。

日本人が幸せになるためには経済成長ではなく、
なにか別の視点を持つことが必要なのではないだろうか。

そんな風に考えた。


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