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こんせんとれーと :詩

それは

沈黙が鳴らしている警告音

歌いたい愛がもう歌えない人の声色

嘘つきが嘘つきに言う「うそつき」

その奥で光る歪な存在感

見えないけれどそこにいるような

現実味のあるレプリカの瞬き

ファンタジーに手を貸した絶望

息をしてるが故の息苦しさにも似ていて

掴みかけたものが煙と消えたときや

ゼリーを抱きしめた妄想に含まれる

虚無感と敗北感と少しの高揚感

その割合とその感触

ここにあるのだけれど

わかりあえてはいないうちに

頭の中で鈍く光って

思い出に変わってく今、この時

僕らまさに同じ速度を伴っているのに

伝えたくても伝えようがない

言いたくとも言葉にできない

だってそれにはまだ名前も概念もない

文字を散らかして組んでは壊して

「幻」を追いかけているの

纏わりつくもどかしささえも

その一部であるとしながら

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