創業は1人でも、たくさんの協力で移動式VRアトラクションができた話
脱サラしてVRのバンジージャンプ(どこでもバンジーVR)をつくっている野々村です。今回の記事では、会社の創業からサービスローンチまでについてご紹介しようと思います。脱サラしてからプロトタイプをつくる過程については下記の記事をご参照ください。
プロトタイプを完成させる為のパートナー会社を探そう!
上記プロトタイプ装置のように、手づくりで形にしていったVRバンジージャンプの体験装置ですが、いよいよ世の中にサービスとして提供することが視野に入ってきました。
そこで、株式会社ロジリシティという会社を2019年4月1日に設立。菅義偉元官房長官が「令和」と発表した日であり、イギリスのデンジャラス・スポーツ・クラブがクリフトン吊り橋で初バンジーをしてから40周年となる日です。
この設立日にしたことは、パートナー会社の候補となり得る会社への直アポの電話でした。
プロトタイプをサービスインさせるには次の2つのハードルがありました。
1つ目は「体験装置の安定性のアップ」
2つ目は「VRコンテンツの本番開発」
①まず体験装置の安定性向上!
プロトタイプは平たく言うとホームセンターで買った「鉄パイプ」でつくったものでした。
これを、イベントやサーカスでも使われる「アルミトラス」でつくろうと考えました。
しかし、この体験装置ならではの金属部品がある為、そのような特注部品を作ってくれる鉄工会社との連携が必須でした。
そこでご連絡したのが群馬県の株式会社丸橋鉄工さん。
繁忙期とバッティングしないタイミングでの開発となることもあり、なんと開発協賛という形で連携を快諾してくださいました。
体験装置に使われているレール機構や台車機構など丸橋鉄工さんに手掛けて頂きました。
②次にVRコンテンツについて。
ピコピコカフェで出会った仲間がつくってくれていたデモコンテンツも十分迫力はあったものの、架空の3Dブロックの世界でのバンジージャンプだった為、世の中に打ち出す際のフックとしては弱いと感じていました。
バンジージャンプ×VRによる今後の展開を考えた時に魅力的なポイントの1つは「VRなら、現実では絶対NGな都市内でバンジーができること」。
そんな中、なんと既に都市を丸ごと3Dデータ化している会社を発見!
REAL 3DMAP TOKYOを手がける株式会社キャドセンターさんに開発をご相談しました。
こちらもなんと、今後のビジネス連携も視野に入れて開発協賛という形で全面的に協力して頂けることになりました。
クラウドファンディング達成→お披露目イベントを開催
池袋のサンシャインシティの噴水広場を借りて体験会&メディア発表会を開催することを決めました。
開催日は2019年10月23日。この日を目指して、開発はもちろん、様々な準備を進めました。
イベントに向けてクラウドファンディングも実施。数多くの方の支援のお陰で達成することができました。
イベントは、ゲストにパルクールのワールドチャンピオンの泉ひかりさんにも来てもらい、様々な方々の助けのお陰で、かなりの数のメディアに取り上げられました!
いざ営業!大手商業施設も好感触
サンシャインシティで実施したイベントは、運営チームづくりや運営マニュアルづくりも重要なポイントでした。
装置、VR、運営オペレーションが揃い、資料をたずさえて営業スタートです。
明確な戦略として、「商業施設に集客コンテンツとして導入する」というところから始めることを決めていましたので、前職のFMラジオ業界・広告業界の馴染みのある方々にご挨拶を兼ねて案内にまわります。
すると、知り合いの方の人脈を通じて、複数の提案案件をゲット。
最終的に実施に至らなかったものの、大手の商業施設の統括マネージャークラスの方に『成人の日のイベント』として提案した際には、「年度内で予算捻出は難しいが、これからはお客様からこういった<体験>が求められるので、来年度は是非やりたい」との声も頂きました。
市場の声を直接聞き、悩みに悩んだ決断とは?
営業活動を進めていくにつれ、企業のマーケティング担当者の率直な意見を続々と得ることが出来ました。
残念ながら「決まったイベント予算の金額を超えてしまう」という回答が多くを占めました。
そんな中、なんと、VRを開発してくださったキャドセンターさんが、とある企業のプロモーションとしての営業イベントを取ってきてくださいました!
感激でした。
ただし、VR体験装置は、サンシャインシティでお披露目した『大型の装置』ではなく、開発過程で試行錯誤していた際の『小型の装置』。
僕は内心、少しうろたえました。なぜなら、僕は理想のバンジージャンプを追い求めた結果として池袋のサンシャインシティで発表した体験装置をつくっていたのですから。
「開発にかけた時間・費用・想い」と「現実で世の中に受け入れられるもの」とのギャップに向き合い、認知的不協和に似た葛藤を抱えました。
悩みに悩んだ結論として、『ビジネスとしては、小型版の体験装置をメインにしよう!』と位置付けることにしました。
その矢先に新型コロナ・・・
小型版のどこでもバンジーVRが、営業イベントを獲得したり、大きなプロジェクトを掴み始めたのは2020年1月のこと。
これから正に軌道に乗ろうとしているところでした。
そんな矢先に新型コロナ・・・
新型コロナの影響でどのようになったかについては下記もご覧ください。
形にしたいアイデアや企画はたくさんあります。
まだまだ負けてられません。
どこでもバンジーVRのV字回復を是非応援してくださいね!