初体験のバンジージャンプが教えてくれたこと
脱サラして、VRの『バンジージャンプ装置』をつくった野々村哲弥といいます。↓コチラの自己紹介記事もよければご覧ください。
さて今回の記事では、僕がはじめてバンジージャンプを飛んだ時のことを書こうと思います。
時期は2007年2月の大学を卒業する直前。場所は岡山県のテーマパーク『鷲羽山ハイランド』。大学時代に必ずバンジージャンプを体験してみると決めていたので、友達を連れて体験しに行きました。
2人で漫画喫茶に泊まるような貧乏旅行でした。友達が漫画喫茶で財布をスられてしまったことも、なんだかとても記憶に残っています。
関西の方々、一度は鷲羽山ハイランドへ
鷲羽山ハイランドというテーマパークは、とにかく謎なテーマパークなんです。
・テーマが謎に「ブラジリアン」
・謎のウサギのキャラクター
・恐怖のスカイサイクル
・・・etc
でも、標高133mの鷲羽山から見下ろす瀬戸内海は非常に美しく、ここにあるバンジージャンプは遊園地のバンジージャンプでありながら、大自然のバンジージャンプに近いパノラマの風景の気持ちよさがあります。
ソラトビ(https://soratobi.link)より転載
そして、いざバンジー体験
先に体験することになったのは友達でした。
高さわずか30mほどのやぐらにのぼっていきます。
準備を整えて、いざ「3・・・2・・・1・・・」
友達「・・・・・・(飛べない)」
ぼく「飛べよ!!!」
みたいなやりとりが延々と繰り広げられました。
僕はやぐらの下から、「腰抜け」だの「チキン」だの叫んでいました。
まるでBACK TO THE FUTUREのビフ・タネンのような醜さです。
それでも友達は一向に飛ぶことが出来ませんでした。
やぐらの上でまごつくこと15分。友達は結局、ジャンプできず終いとなり、記念品のTシャツだけ手にしておずおずとやぐらから降りてきました。
攻守交代
そして、いざ僕の番。
ビフ・タネンがやぐらをのぼって行きます。
そしてジャンプ台に立ちました。
すると・・・・
「マジで死ぬ」ってくらい、怖いんです。
スカイダイビングを体験した時にはこのような感覚は一切ありませんでした。
何故なら、スカイダイビングは高度が高すぎて高所の恐怖を感じないし、初めは必ずインストラクターと一緒に落下するため圧倒的な安心感があるからです。
バンジージャンプはそうではありません。
リアルに大怪我あるいは死んでしまうことすら想像できる高さで、立ちはだかる圧倒的な恐怖を乗り越えて自らの意志で飛び込まなくてはいけません。
「息を呑むってこういうことか」と感じます。
現実感がなくなり、嘘のような現実に没入します。
散々あおったことが転じて福となした?
人って、実際に自分が舞台に立ってみないとその難しさを理解することの出来ない生き物です。
ジャンプ台に立つことで15分前の友達のことがとてもよく分かりました。
僕は15分間みっちり散々あおりまくった訳ですから、この状況からもはや逃げる訳にはいきません。
係員の「3・・・2・・・1・・・」の掛け声と共に勇気を出して1発でジャンプすることが出来ました。
加速する重力の中で「グンっ!」と引き上げられ、無事に地面に激突することなくバンジー成功。
「良かった〜」と、一気に緊張から緩和へ。
「人生観や死生観が変わる」って本当?
それは人によって異なると思います。僕の場合、バンジーをテーマに人生を変えてはいますが、人生観も死生観も変わったとは正直思っていません。
ただ、バンジージャンプを飛んだ1日は、人生の中で記憶に残る1日になることは間違いないと思います。
なぜなら、バンジージャンプ体験は冒険の物語そのものだからです
起・・・非日常が始まるきっかけ
承・・・日に日に次第に高まる緊張感と想像
転・・・ジャンプ台で初めて気づく想像以上の恐怖
結・・・勇気を出してジャンプ!達成感!
人生の中では後々に思い出すことの無い1日もきっとあると思いますが、こうやって、人生の中の1ページとして振り返ることができる体験は、やはり尊いなぁと思う次第です。
人生観なんてものは、こういった1日1日の積み重ねかもしれません。