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ゲンキちゃんへ その5

ゲンキちゃん、ありがとう。
私はゲンキちゃんのお母さんになれてすごく幸せでした。
ゲンキちゃんを抱っこした時の匂い、あの暖かい柔らかい感触、ゲンキちゃんの息使いを肌で感じて、私はいつも優しい気持ちになりました。。あまり食べてくれないゲンキちゃんは、私の手で食べ物をお口に持っていってあげるとちゃんと食べてくれましたね。私の顔を見つめながら美味しそうに咀嚼してくれるのを眺めていると、なんとも言えない満足感で、至福でした。

ゲンキちゃんは私に孫までプレゼントしてくれて、子供を持った事のない私に、妊娠から出産、授乳や赤ちゃんの世話までを擬似体験させてくれましたね。あのわがまま姫の貴女が、本能とは言え、子供の為に全てを捧げるお母さんの役を見事に果たすのを見て、私は感動しました。
貴女の子供2匹はとても元気ですよ。

でも一人娘のゲンキちゃんを失った私はまだ毎日涙にくれてます。
ゲンキちゃんが居ないと生きてゆく気力が出ません。
ゲンキちゃんが残してくれた子供達も可愛いけれど、ゲンキちゃんの代わりにはならないんです。ゲンキちゃんは特別だったから。気が合うのはゲンキちゃんだけ。ゲンキちゃんの目を見て話しかけると、ゲンキちゃんは目の表情で返事してくれたよね。ゲンキちゃんは私、私はゲンキちゃんだった。

ゲンキちゃん、助けて! 
ゲンキちゃんに帰ってきて欲しい!
お願い、もう一度ゲンキちゃんに会いたい!
もう一度ゲンキちゃんに触りたい!
ゲンキちゃんをこの手で抱きしめたい!


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