考えない人 弐
僕の勤める会社には考えない人が多い。
今回の考えない人は「自分で考えない人」を指す。
自分なりに、という意味合いが強い。
まるで思考が停止しているような人のことだ。
よく見かけるのは、仕事で指示を受けた際に何も考えず言われたことを実行する。その結果、事前の準備不足や進め方に不備があり関係各所から指摘されるパターン。
指示の目的や背景を理解せずに実行しても平気な精神は、行為対象やその周囲について想像する力が無いことが原因だ。
案外こういった人は多いし、注意された場合には
「じゃあどうすればいいですか」と聞いてくる。
そんなこと考えればわかるだろう、なんて言っても無駄である。
考えないのだから。
では、なぜそういった人が増えているのか。
それは、世の中が便利になって考えなくても生活に困らないからだ。
例えば、スマホのアプリを使える人はたくさんいるが、ネットワークやプログラムの知識、暗号化などの仕組みが分かったうえで利用している人は少ないだろう。
資本主義の世界では、人よりも考えた人が何も考えてない人から搾取する構造になっている。
仕組みはよくわからないが便利なサービスを利用している、なんてことは多くの人にあてはまるのではないか。
使う側から創る側へ立ち位置を変更できるに越したことはない。
それが無理でも自分なりに仕組みを理解できるものを利用したほうが良い。
なぜならそれは安全と安心を得るためには不可欠な要素であるからだ。
そのためには、どうしたらいいの?
なんて言わずに、考えましょう。