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EPWファイル(気象データ)の確認方法
この記事では気象分析や環境シミュレーションに使用するEPWファイルについて、便利な確認方法をご紹介します。EPWファイルはEnergy Plusなどのプログラムで読み込みやすい形式にフォーマット化されたデータのため、xlsx等で扱いづらい形式です。ですが、EPWファイルはシミュレーションの入力となるデータのため、その確認が重要です。そこで、この記事ではEPWファイルのデータを簡単に確認するためのツールを紹介します。
EWPファイルと取得方法
EPWとは、Energy Plus Weather Dataの略称で、エネルギー消費量のシミュレーションに広く使用されるEnergy Plus用の気象データです。EPWファイルの取得方法を含む詳細は、以下の記事のまとめました。
MENTERU tech|EPWファイル(気象データ)の取得方法
https://tech.menteru.jp/notes/How-to-Get-EPW-File
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EPWファイルの確認方法
以下では、EPWファイルの中身を簡単に確認することが可能な各種ツールをご紹介します。
Elements
取得方法
Elementsは、Big Ladder Softwareが開発したツールで、以下のWebサイトからダウンロードが可能です。
Elements|Big Ladder Software
https://bigladdersoftware.com/
※ 現在メンテルメンバーが扱っているmacのバージョンに未対応だったので、動作確認までは未了です。
Climate Consultant
取得方法
Climate Consultantは、UCバークレーが開発する無償の気候分析ツールです。EPWファイルを読み込み、詳細な気候分析と有効なパッシブ手法の検討が可能です。
Climate Consultant|University of California, Berkeley
https://www.sbse.org/resources/climate-consultant
※ 現在メンテルメンバーが扱っているmacのバージョンに未対応だったので、動作確認までは未了です。
CBE Clima Tool
取得方法
CBE Clima Toolは、UCバークレーのCBE(Center for the Built Environment)により開発されたWebベースの気象分析が可能なサイトです。
CBE Clima Tool|University of California, Berkeley
取得先:https://clima.cbe.berkeley.edu/
説明書:https://cbe-berkeley.gitbook.io/clima/
活用方法
CBE Clima Tool は、EPWフォーマットの気象データをわかりやすく可視化するwebアプリケーションです。以下の手順で気象データを可視化します。
Step1. Select Weather File|気象データ選択
EnergyPlusやClimate.One.Building.orgで公開されている気象データを用いて分析を行う場合は、下記のマップからデータの選択が可能です。別途、分析したEPWファイルをお持ちの場合は、ドラッグ&ドロップで投入することが可能です。
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Step2. Climate Summary|気候要約
気象データの主要統計値や、冷暖房デグリーデーを集計する機能も備わっています。
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Step3. Temperature & Humidity|温度&湿度
温度や湿度の推移を複数の形式で確認することが可能です。
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Step4. Sun & Clouds|太陽&雲
日射や雲量などを可視化することが可能です。
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Step5. Wind|風
風向風速を風配図やヒートマップで確認します。
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Step6. Psychrometric Chart|空気線図
空気線図上で発生頻度を確認することが可能です。
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Step7. Natural Ventilation|自然換気
自然換気可能な時間帯を把握することが可能です。
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Step8. Outdoor Comfort|屋外快適性
ユニバーサル熱気候指数(Universal Thermal Climate Index、UTCI)で、熱による快適性の評価が可能です。
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Step9. Data Explorer|データ探索
探索的にデータを確認する機能も備わっています。
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EPWファイルの活用方法
以上で、取得したEPWファイルの中身を手軽に確認する方法を紹介しました。環境設計の最初のステップとして気象データを確認することで、自然換気が可能な季節や時間や風向風速の条件を把握したり、日射量などから発電ポテンシャルを推定したり、様々な戦略を練ることが可能です。このような仮説の検証を行う目的でた、EPWファイルを用いた環境シミュレーションの事例を今後は紹介したいと思います。
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