「労働(Labor)と仕事(Work)の違いは?」
写真の絵を学生の時、社会の時間に見たはずです。ラスコーの壁画は、約2万年前にクロマニヨン人によって描かれたとされています。
この壁画に描かれている様々な生き物。それを狩る人が行っているのが「労働(Labor)」です。そして、この壁画を描いた人が行ったのが仕事(Work)です。
は?何言うてんの?かもしれませんが、これが私が考えた労働(Labor)と仕事(Work)の違いを最も端的に表した説明です。
労働(Labor)とは、必要に迫られてするもので、消費されて終わるものです。仕事(Work)とは、人が人たる欲求から行われる、作者が死んだ後も残るものです。
狩りは、捕食すれば終わります。
壁画は、今なお残り続けています。
狩りは、生きるために必要です。しかし、壁画を描くことは、生きるために必要でしょうか?あなたはどう考えますか?
しかし、壁画は事実として残っているわけです。そして、その美しさに私たちは魅了されるのです。少し違った観点から考えてみましょう。
2011年3月11日東日本大震災が発生しました。その時、フィギュアスケートの羽生結弦選手は宮城県のスケートリンクで被災しています。
彼は、この未曾有の大災害の中、名古屋に移って選手活動を続けるのですが、自分の活動に疑問を抱くようになったそうです。
「こんな時にスケートをしてていいのか?」
スケートは、必要に迫られてするものではありません。でも、私たちは彼の演技に魅了されるのです。ある意味、食べ物よりも魅力的なもので、おそらく彼の演技、彼の動画は久しく残り続けるでしょう。その意味で彼の行っているのは仕事(Work)なのです。
人間の活動力を、労働(Labor)、仕事(Work)、そして活動(Action)に分類して考察したのは、ドイツの政治哲学者、ハンナ・アーレントです。彼女のある意味、難解な分析を私なりに解釈してみました。
I have a dream. 私の「夢」は、日本に活動家を養成する学校をつくることです。 私の「モットー」は、Life is Art. Life is Play. -生活をアートできるようになれば既に幸せ-