おかやま山陽打線が「日大三・安田攻略」を達成した心理学的秘策 夏の甲子園
○おかやま山陽（岡山）7―2日大三（西東京）●
大会2回戦の熱戦を制し、次なる勝利を目指すおかやま山陽。
彼らの前に立ちはだかったのは、日大三のエース、安田虎汰郎。予想を立て、細かく安田の投球映像を分析し、彼の得意球であるチェンジアップの特性を深く認識。
「この球には手を出さない」という明確な方針が打ち出された。
心理学では、このような明確なゴール設定が達成に向けた動機付けとなることが知られている。
「低い変化球には手を出さない。真っすぐに合わせる」というチーム全員の統一感。
その結果として、渡辺颯人の直球への的確なバッティングや、「早打ち」という新たな策略が生まれる。
選手間のコミュニケーションの重要性を再確認させられる出来事だった。
特に西野のバッティングは見事。彼が捉えた直球は、事前の映像解析で得た情報を活かしたもの。
彼の自信に満ちた表情は、計画通りの結果を得た心理的な達成感の表れであった。
安田の投げた球数は66球と少なかったが、それはおかやま山陽の打線が彼を精神的に圧迫し、早めの打撃を意識させた結果だ。
安田自身も相手の粘り強さを認め、感極まって涙を流す場面があった。
おかやま山陽は、この大会での勝利の背景には、単なる技術や戦術だけでなく、選手同士の絆や共感、そして心理的な戦略があったことを示している。
堤監督が「全員が『体の一つ一つ』になっている」と評するように、このチームの真の強さは、心理的な結束感にあるのだろう。
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