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2万人調査で明らかになった、従業員の幸福度とエンゲージメントの関係性 📊

はじめに 🌈

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、会社員2万人を対象にウェルビーイング(WB)とワーク・エンゲージメント(WE)に関する大規模調査を実施しました。この調査結果から、従業員のWBとWEを高めるための重要なポイントが明らかになりました。 💡

WBとWEの属性別平均値 📊

調査の結果、以下の属性の従業員がWBとWEが高い傾向にあることがわかりました。

  • 従業員規模5,000人以上の企業に在籍 🏢

  • 専門職 👩‍💻

  • 20代および60代 👦👴

  • 高い世帯年収 💰

  • 少ない転職回数 🚶‍♂️

  • 週1回以上の出社頻度(ただし毎日出社ではない) 🗓️

ただし、WEに関しては転職回数の多寡による差はなく、月1回以上の出社頻度(毎日出社ではない)の層が高水準でした。 📅

因子間の構造分析 🔍

共分散構造分析の結果、以下のような因子間の関係性が明らかになりました。

  1. 理念・方針理解や上司のリーダーシップを起点とする 🎯

  2. さまざまな因子を経由してWEと組織コミットメントに正の影響 ➡️

  3. それらがパフォーマンス尺度やWBにつながる 🎉

パフォーマンス尺度と関連因子 📈

重回帰分析の結果、従業員の主体性や影響範囲が広がるほど、関係の強い因子が変化することがわかりました。

  • 熟達行動(与えられた職務の着実な遂行) 🎯

  • 適応行動(環境変化に合わせた対応) 🌀

  • プロアクティブ行動(将来を見越して変化をもたらす目的で起こした主体的な行動) 🚀

プロアクティブな行動ほど、「心理的資本(エフィカシー)」や「明確なキャリア志向」との関係性が高まり、「上司・部下関係」との関係性は低くなります。 💡

共分散構造分析による因子間の関係性

概要

この図は、共分散構造分析を用いて、各因子間の関係性を示しています。矢印の方向は影響の向きを、数値はパス係数(因子間の影響の強さ)を表しています。

因子間の関係性

Step 1: 理念・方針理解と上司のリーダーシップ

  • 理念・方針理解と上司のリーダーシップを起点としています。

  • 理念・方針理解は、職場の人間関係(0.88)、組織と人間関係(0.83)、心理的安全性(0.61)に影響を与えています。

  • 上司のリーダーシップ(評価・方針の理解)は、LMX(0.34)に影響を与えています。

Step 2: 職場環境と人間関係

  • 職場の人間関係は、組織と人間関係(0.83)、心理的安全性(0.40)に影響を与えています。

  • 組織と人間関係は、役割認識・職務適正感(0.66)、心理的安全性(0.23)に影響を与えています。

  • LMXは、評価・処遇の納得感(0.23)に影響を与えています。

Step 3: 心理的安全性とワーク・エンゲージメント

  • 心理的安全性は、役割認識・職務適正感(0.32)に影響を与えています。

  • 役割認識・職務適正感は、ワーク・エンゲージメント(0.32)に影響を与えています。

Step 4: パフォーマンス尺度とウェルビーイング

  • ワーク・エンゲージメントは、組織コミットメント(0.30)、パフォーマンス尺度(0.57)に影響を与えています。

  • 組織コミットメントは、ウェルビーイング(0.17)に影響を与えています。

  • パフォーマンス尺度は、ウェルビーイング(0.06)に影響を与えています。

Step 1: 熟達行動に影響を与える因子

  1. LMX (0.188)

  2. 心理的資本(レジリエンス)(0.122)

Step 2: 適応行動に影響を与える因子

  1. 心理的資本(エフィカシー)(0.173)

  2. LMX (0.145)

  3. 心理的資本(希望)(0.113)

  4. 明確なキャリア志向 (0.109)

Step 3: プロアクティブ行動に影響を与える因子

  1. 心理的資本(エフィカシー)(0.266)

  2. 心理的資本(希望)(0.122)

  3. LMX (0.112)

  4. 明確なキャリア志向 (0.111)

まとめ

  • LMXは、全ての行動タイプに影響を与えている。

  • 心理的資本(エフィカシー)は、適応行動とプロアクティブ行動に強い影響を与えている。

  • 心理的資本(レジリエンス)は、熟達行動にのみ影響を与えている。

  • 心理的資本(希望)と明確なキャリア志向は、適応行動とプロアクティブ行動に影響を与えている。

以上の結果から、従業員の行動タイプを向上させるためには、LMXの強化と心理的資本(特にエフィカシーと希望)の育成が重要であると言えます。また、適応行動とプロアクティブ行動を促進するためには、明確なキャリア志向の醸成も効果的でしょう。

まとめ

この共分散構造分析により、理念・方針理解や上司のリーダーシップを起点として、職場環境や人間関係、心理的安全性などを経由し、最終的にワーク・エンゲージメント、パフォーマンス尺度、ウェルビーイングに影響を与えていることが示されています。

スポーツ心理学的分析 🏅

スポーツの世界でも、選手のウェルビーイングとエンゲージメントを高めることは重要です。チームの理念・方針を浸透させ、コーチのリーダーシップを発揮することで、選手の心理的資本やキャリア志向を高められるでしょう。 🗣️

また、環境変化に適応し、主体的に行動できる選手を育成することが、高いパフォーマンスにつながります。スポーツ心理学の観点から、選手一人ひとりのウェルビーイングとエンゲージメントを高めるためのサポートが求められています。 🌟

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笠原彰プロフィール:

作新学院大学メンタルトレーニング教授
とちぎスポーツ医科学センター協力心理相談員 https://tis.or.jp/contact/
プロメンタルコーチ
自己肯定感養成プロコーチ
ライフバランスアーティスト
健康運動指導士
メンタルヘルスファーストエイダー
メンタルヘルス運動指導員

アスリート、コーチ、指導者、ビジネスマン、音楽家など、人生をより豊かにしたい全ての方の挑戦をサポートします。
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