#3更年期に減る女性ホルモン「エストロゲン」について
皆さん、いつも読んで頂きありがとうございます♡
看護師×メノポーズカウンセラー×スキンケアマイスターの鳩崎真理子です。
今回は、更年期に減る女性ホルモン「エストロゲン」について解説します♪
◯女性に欠かせない女性ホルモン
女性のホルモン量は、加齢とともに減少していきます。
ホルモン分泌量が最適であれば、若さや健康が保たれますが、20歳代をピークとしてホルモン分泌量は減り、40 歳代で急激に減少し、50歳以降になると20歳代の頃の半分以下となってしまいます😱
体温・生殖・成長・老化・免疫システムなど、身体のさまざまな機能を制御・調整する役割を持つホルモン量の減少は、身体的・感情的・精神的に、さまざまな機能低下を引き起こすことに繋がります。
☆女性に欠かせないホルモンである女性ホルモンには、「プロゲステロン」と「エストロゲン」があり、それぞれ以下のような働きをしています💁🏻♀️
プロゲステロンとは
プロゲステロンは妊娠を助けるホルモンで、受精卵を子宮内膜に着床しやすくする働きをします。
また、基礎体温を上げたり、体の水分を保持したり、食欲を増進させる効果もあります。
排卵後~次の生理にかけて分泌されますが、体調不良、むくみ、精神不安定を引き起こしたり、お肌の調子が悪くなることもあります。
エストロゲンとは
エストロゲンは、女性らしい体を作るホルモンで、妊娠に備えて子宮内膜を厚くする働きがあります。基礎体温を下げる働きのほか、自律神経や感情、骨や皮膚、脳の働きにも大きく関わってくるなど、400 以上の機能を持つ大切なホルモンです。主に生理後~排卵前にかけて多く分泌され、この時期は体も心も安定します。
エストロゲンには「エストロン(E1)」「エストラジオール(E2)」「エストリオール(E3)」の3 つの種類があり、それぞれ性質が異なります。
◯エストロゲンの種類
1.エストロン(E1)
卵巣や副腎、肝臓、脂肪組織で作られ、閉経後は卵巣でエストラジオール(E2)に変換されます。閉経後はこの成分が主要なエストロゲンになります。体脂肪率の上昇などでエストロンが増えすぎると乳腺や子宮の組織を刺激し、乳がんや子宮がんのリスクが高くなるといわれています。
2.エストラジオール(E2)
閉経前に卵巣で作られる主要なエストロゲンです。エストロゲンとしての効果が最も高く、閉経後は減少します。
3.エストリオール(E3)
上記の2つの成分を肝臓で変換し作られます。乳腺や子宮に対する刺激が弱いので、乳がんや子宮がんを誘発せず、逆にこれらのがんから体を守る働きがあります。
◯エストロゲンの主な働き
エストロゲンには、たくさんの働きがあります。
例えば以下のような働きがあります。
エストロゲンの代表的な働き
子宮内膜を増殖させて妊娠に備える
肌に潤いやハリを与え、髪の成長を促す
骨密度を保つ
血管や代謝を促す
自律神経を整える
乳房の発育を促す
脂質代謝(コレステロールや中性脂肪)を調整する
アルツハイマー病を予防するための酵素コリン・アセチルトランスフェラーゼの産生を刺激する
インシュリン感受性を上げる
動脈の弾力性を保つ
血圧を下げる
エストロゲンの受容体は、身体の中のあらゆる部位(脳、筋肉、骨、膀胱、腸、子宮、卵巣、膣、乳腺、眼、心臓、肺、血管など)に認められ、効果を発揮します。
エストロゲンは、女性の体にとって、潤滑油のようなもの♡
この潤滑油が減ると、体だけでなく、心もパサパサになってしまうことがあるんです😭
◯エストロゲンが減少すると…
生理不順や無月経などの月経異常
肌荒れ、抜け毛や薄毛
不眠、情緒不安定、無気力感、イライラ、気分の落ち込み
骨粗鬆症、動脈硬化、脳梗塞、高血圧などの病気
萎縮性腟炎、尿失禁、性交痛
手足の冷え、関節痛、息切れ、めまい、ほてり、発汗
首・肩のこり、便秘、下痢、腹痛
脂質代謝異常による体重増加(更年期太り)
といった更年期症状が現れます💦
更年期の変化は、単に「年齢のせい」と片付けてしまいがちですが、ホルモンバランスの変化によるものであり、自分を責める必要はありません。この時期を穏やかに過ごすためには、体と心のケアがもとても重要になります。
エストロゲンの減少によるトラブル対策
①紫外線対策・スキンケアの見直し
抗酸化力の強いエストロゲンには、肌を紫外線から守る働きもあります。
そのエストロゲンが減ることで日やけやシミ・シワができやすくなるので、紫外線対策やスキンケアをしっかり行うことも大切です。
②フェムケアをはじめる。
フェムケアと聞くと、若い女性がしているケアだと思われがちですが、
更年期女性・そしてシニア世代にこそやってもらいたいケアになんです!
女性ホルモンの分泌が低下することでデリケートゾーンにトラブルが生じやすくなるため、フェムケア(膣ケア)がおすすめです♡
更年期女性のデリケートゾーンのトラブルでお悩みの方はとても多いのですが、友達にも相談しにくく、悩みを一人で抱えてしまいがちです。
◎更年期のデリケートゾーンの悩みで特に多い症状は、
デリケートゾーンが乾燥しやすくなった
尿漏れが気になる
デリケートゾーンが擦れて痛い
悪い菌に感染してしまった
といった閉経後のGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)という女性ホルモンの低下により、外陰部や腟が萎縮し、乾燥、かゆみ、頻尿、尿もれ、性交痛などの症状が起こるものになります。
フェムケアを行うことで、更年期でもホルモンバランスが整いやすくなるだけでなく、様々なデリケートゾーンのお悩みを改善していきます。
フェムケアには、次のような方法があります。
デリケートゾーン専用のソープで洗う
クリームやオイルで保湿する
骨盤底筋トレーニングをする
尿漏れ対策用パッドや吸水ショーツを使用する
インナーケアサプリメントを摂取する
フェムケアの詳しい手順やおすすめ製品などは、次回投稿します♪
そして、マンツーマンでのフェムケアの講座を取り入れておりますので、
ご興味のある方はお気軽に公式ラインよりご連絡お待ちしております♡
③質の良い睡眠
睡眠不足は女性ホルモンの分泌を妨げます。
『ゴールデンタイム』と言われる深夜0時~6時の時間に合わせて7時間半~9時間の睡眠量をとることが最適とされていますが、女性ホルモンはこの時間に集中して分泌されます。
また、就寝2時間前の食事(間食)は内臓が活発に動いてしまうことや、就寝直後の携帯電話の作動は、目に強い光を取り込んでしまい、メラトニンが減少して眠りが浅くなるので控えましょう。
湯船に浸かって深部体温を上げることも睡眠の質を向上させる一方で、眠る直前の入浴や、熱いお湯(42°C以上)に長時間浸かると、交感神経が高まり脳と身体が活動的な状態になってしまいます。
就寝1時間半前に、38〜40°C程度のお湯に15分程度浸かると、就寝のタイミングでちょうどよく体温が低下します。
④ストレス解消・心のケア
ストレスは、更年期の不調をさらに悪化させる大きな要因となります。
特に、エストロゲンの減少により感情のコントロールが難しくなる時期には、日常生活でストレスを軽減する工夫を意識しましょう。
1. 日々の小さな習慣で心を整える
〇深呼吸や瞑想
朝や就寝前に数分間だけでも、静かな時間を持ちましょう。深呼吸や瞑想を取り入れることで、自律神経を整え、不安を和らげる効果があります。
〇自然とのふれあい
公園を散歩したり、ガーデニングをしたりといった活動は、心を落ち着かせるのに効果的です。
〇毎日の中に、自分をねぎらう「小さなケア」を取り入れることを意識してみましょう。
たとえば、好きな本を読む時間を確保する、温かいお風呂にゆっくり浸かる、感謝日記をつけるなど。
2. 自分を優先する時間をを大切にする
誰かのために頑張りすぎることを少し控え、自分をいたわる時間を持つ意識をしましょう。
3. 周囲に頼る勇気を持つ
感情をため込むのではなく、家族や友人に話してみる。
「話す」ことで自分の気持ちを整理することができ、孤独感も軽減します。
4. カウンセリングを活用する
カウンセリングでは、心の中に抱えたストレスや不安を整理し、自分自身にとっての最適な対策を見つけるお手伝いができます。
カウンセラーとの会話を通じて、自分では気づかなかった感情やストレスの原因に気づくことが多いです。
更年期の専門家によるカウンセリングにでは、以下のような効果を期待できます:
〇気持ちの整理
心にたまったモヤモヤを言葉にすることで、漠然とした不安が明確になり、気持ちを軽くできる。
〇対処法の発見
自分では気づかなかったストレス軽減の方法や視点を得ることができる。
〇孤独感の解消
「誰かが自分の気持ちに寄り添ってくれている」という安心感は、心を落ち着かせる大きな力になります。
私自身、更年期カウンセラーとして、多くの方のお話を伺っていますが、最初は「こんなことで相談していいのかな…」という不安を持っている方が多いです。しかし、一度話し始めると「思っていたより気持ちが楽になった」とおっしゃる方がほとんどですよ♡
⑤適度な運動
習慣的に運動を行うと、全身の血行が良くなり自律神経が整うため、女性ホルモンのバランスも安定します。しかし、過度なトレーニングは、身体が「生命の危機」と判断して女性ホルモンの分泌を抑えてしまいます。疲労困憊で動けなくなってしまうほどの、アスリートのようなトレーニングを毎日続けることは避けましょう。
適度な運動は、リフレッシュにもなりますし、肥満予防のほか、骨を丈夫にする適度な負荷にもなります。
🌸オススメはヨガやストレッチです。
身体をゆったりと運動が行える上に、深呼吸することでストレスや緊張が緩和されます。
すると脳内に“セロトニン物質”が分泌するのでとてもリラックスして効果的です。
運動の後にはバランスの良い食事を摂って使ったエネルギーを補い、湯船で疲れを癒やし、しっかりと睡眠を取ることで、より高い効果を得られます。
ただし、食事にしても運動にしても、完璧を目指さずに、ほどほどに、上手に手を抜きながら、楽しく実践していくことが大切だと思います♡
⑥豊富な栄養素を含む食べ物や飲み物を摂る
バランスが悪く、偏った食生活は女性ホルモンの減少・低下に繋がります。
栄養が豊富な食事(肉・魚、大豆からの良質なタンパク質、野菜、良質な油)を毎日決まった時間に摂ることで身体の調子が整い、女性ホルモンのスムーズな分泌を促します。
栄養バランスの良い食事をベースに、そのうえで、エストロゲンと似た働きが期待できる大豆イソフラボンが含まれる大豆製品、更年期以降にかかりやすくなる骨粗鬆症対策に、カルシウムやビタミンDを摂る。
また、ブルーベリーやラズベリーなどのベリー類にも「フィトエストロゲン」と呼ばれる植物性エストロゲンが含まれています。
ただし、これら食品が持つエストロゲン作用は自然由来のため比較的穏やかです。
女性ホルモンの分泌をサポートする亜鉛や、身体の中に取り込んだミネラルを体中に届けるのを助ける赤血球の材料=鉄分も必要な栄養です。亜鉛は貝類、赤身の魚、牛肉など、鉄分はほうれん草、ひじき、赤身の肉、赤身の魚などに多く含まれています。
また、腸内環境を整えることはアンチエイジングに繋がります。納豆や麹料理、発酵食品、食材ならゴボウやネギ、バナナなど 食物繊維等の栄養をたくさん摂取していきましょう。
最も理想とされている料理が“和食”と言われていますので、率先して摂ることをおすすめします。
※サプリメントを摂る場合は補助程度に…
サプリメントは、あくまでも栄養補助食品であり、食事で摂りきれない栄養を効率よく摂取するものです。サプリメントだけでなく、バランスの良い食生活も心がけましょう。
飲み物は、大豆イソフラボンを含む豆乳や、ビタミンを多く含んだものを摂取しましょう。ハーブティーなどにも女性にとって嬉しいビタミンが多く含まれています。
〇更年期女性におすすめのハーブティー・健康茶🌿
カモミールティー (気分を落ち着かせてくれる。心の不調だけでなく、痛みや炎症をおさえる体の不調にも効果あり)
ミントティー (メントールの清涼感ある香りが気分をリフレッシュさせてくれるため、ホットフラッシュでお悩みの方やさっぱりした気分になりたい時におすすめ。精神的な症状でイライラした時の気分転換にもgood♡)
セージティー (セージの香りはさわやかでヨモギに似ている。ミントティーと同様にほてりやのぼせなどの血管運動神経症状を和らげるのにおすすめ!)
リンデンハーブティー (上品で甘い香りがします。高ぶった気持ちを鎮め、体を温めて緊張でこわばった心や体をほぐす作用があるため、寝る前に飲むと、ストレスや不安を抑えてくれ安眠に導いてくれます♡)
薬膳茶 (体の調子や体質、季節に合わせて飲むお茶を薬膳茶といいます。ナツメの実を使った薬膳茶は、鉄分や葉酸が含まれており、疲れや更年期女性の不眠にも良いとされています。)
黒豆茶 (原料は黒大豆なので、昔ながらの落ち着く香ばしい豆の香りでほっとした気持ちになります♡ 私もお気に入りの黒豆茶。黒豆茶には良質のたんぱく質や多くのアミノ酸、イソフラボン、アントシアニンが豊富に含まれており、さまざまな健康効果が期待できます。カリウムや黒大豆ポリフェノールも多く含まれるため、むくみへの効果も期待できます。 しかし、黒豆茶は飲み過ぎには注意が必要。食物繊維が豊富なので下痢やおなかが張るなどの症状や、黒豆に多く含むカリウムが、腎臓に負担をかける恐れや、イソフラボンは甲状腺機能を低下させる作用や剰摂取によってホルモンバランスが乱れ、体調不良を引き起こす可能性があるため、黒豆茶を飲む際は、1日2〜3杯程度に留め、体調の変化に注意を払うことが大切です!)
ローズヒップティー (ビタミンCが豊富に含まれており、気持ちを引き立ててくれる効果がある)
ここまで読んで頂きありがとうございました♡
エストロゲンの減少による様々な不調に対し、ご自身の体や心の声に耳を傾けながら、自分らしい毎日を築いていきましょう♪
更年期は人生の新たなステージを迎えるための大切な準備期間です。
この時期を健やかに過ごすためには、ストレスを上手に解消し、心と体のバランスを保つことが必要です。そして、必要であれば、カウンセリングなどのサポートを積極的に活用してみてください。
今後も、更年期症状でお悩みの方や、これから更年期を迎える方の不調や不安を少しずつでも解消できるように励んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
公式ラインより、更年期セルフチェック ( 簡易更年期指数 ) が出来ます♪
まずは、ご自身の更年期症状の程度をぜひ確認されてください!
オンライン更年期カウンセリングのご予約は、公式ラインよりお願いいたします。
メノポーズカウンセラー、看護師、そしてスキンケアマイスターとしての資格を活かし、専門的な知識と深い理解をもってお話を伺っています。
更年期は、心身大きな変化を迎える時期です。
「どう向き合えばいいのか」「何をすれば楽になるのか」と悩む方も少なくありません。
☑更年期の症状か分からないが不調がある
☑自分にあったセルフケアを知りたい
☑膣ケアの正しいやり方
☑お肌の悩みなど
どんな小さな事でも、ぜひお聞かせください😊
一人ひとりのお悩みに寄り添い、あなただけの解決策を一緒に見つけるお手伝いをいたします。
あなたが少しでも軽やかに、そして前向きに日々過ごせるよう、心を込めてサポートさせていただきます。
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