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あなたの考え方はどれ?
0.はじめに
僕はフォローされた時に、その人がどのような記事を書いているのかを必ず見るようにしています。
そしてこの方の記事を見ていた時に「がい」の字をどうやって表記するかという記事を見つけました。
今まさに大学で障害に関する授業を受けているので、そこで学んだことを書いていきたいと思います。
・医学モデル
・社会モデル
・文化モデル
これらの言葉を聞いたことがありますか?
聞いたことがない人のほうが多いと思いますが、この記事を読めば自分がどういう風に考えているかがわかると思います。
1.表記の違い
みなさんは普段「がい」の字をどのように表記しているでしょうか?
漢字を使っている人、ひらがなを使っている人、どっちを使えばいいのかわからない人、いると思います。
・医学モデルの場合「障がい」という風に表記されることが多いです。
「がい」は漢字ではなくて、ひらがなで表記するものですね。
・社会モデルの場合「障害」の字を使います。
医学モデルとは逆で「がい」の字を漢字で表記するものになります。
・文化モデルの場合「障がい」と表記されます。
表記の仕方は医学モデルと同じですが、考え方が違います。
じゃあ、その中身は一体何が違うんでしょうか?
2.各モデルの違い
・医学モデル
このモデルでは、障害を個人が負った欠損や欠陥であると考えます。
なぜなら判断する基準が健常者だからです。そのためリハビリなどをするのは健常者に近づくためですし、主体はあくまでも障害者本人です。
これをよく表している言葉が「かわいそう」です。
「かわいそう」という言葉は状況によってはあくまでも自分が基準であり、障害者の方を含め何かしらの被害を被っている人を下に見ている言葉だと言えます。
・社会モデル
このモデルでは、障害を社会が作り出した社会的障壁であると考えます。そのため主体はあくまでも社会です。つまり、障害を持っている本人に頑張らせるのではなく、障害者の方が困っている原因を取り除いて、不便のない生活が送れるように社会を変えていく義務があるということになります。
その例が、バリアフリーやユニバーサルデザインといったものになります。スロープや点字ブロック、ボトルに突起をつけるなどなど身の回りを見渡せばいろいろな例が挙げられます。
これはまさに、障害者本人が頑張らずとも不便のない生活が送れるように社会が変わった結果だと言えます。
・文化モデル
このモデルでは、障がいを文化と同じようなものと見なし、意味のある違い、独自の価値を有するものだと考えます。
医学モデルと社会モデルではどちらに問題があるかということが基準となっていました。その基準は障害者本人に問題があるのか、社会に問題があるのかというものです。しかし、このモデルはどちらに問題があるかは論点ではありません。
健常者が当たり前だと思っていることは、健常者の集団にいるから通用しますし、逆に障害者の方が当たり前にしていることは、障害者の集団では当たり前です。
例えを出すならば、方言がいい例ではないかと思います。
今まで訛っていたり、方言が強い場所で暮らしていた人が都会のほうに出てくるとそのことを指摘されますよね。
でもそれは、都会に出てきた人にとっては当たり前のことで疑問を持つようなことではありません。
最初こそ違和感はあるものの、少しづつ受け入れて、相手の分化を理解し、一緒に過ごしていくことで、お互いが刺激しあうことができます。
方言以外にもいろいろ当てはめることはできますよね。
結婚なんかもそうです。同じ日本でも違う家庭で、違う環境で、違う価値観を持った他人同士が同じ屋根の下で暮らすには相手のことをしっかり理解して受け入れていく必要がありますからね。
このように文化モデルでは、相手の分化を理解して受け入れる必要があります。
3.表記の違い(2)
結局なんで表記が違うの?という風に思われるかもしれません。なので簡単にまとめておきます。
・医学モデル→「障がい」:当たり障りのないものにしておこう
・社会モデル→「障害」:何が障壁なのかを濁してはいけない
・文化モデル→「障がい」:「害」があるのではなく、「ちがう」だけ
簡単にまとめると表記の仕方によってこのような意味も違いがあります。
4.最後に
あなたの考え方はどれに当てはまりましたか?きっと医学モデルや社会モデルに当てはまった人がほとんどだと思います。なぜなら文化モデルに立つことは難しいからです。
文化モデルに立つということは、偏見や差別などがほとんどない状態です。これまで何十年と生きてきて蓄積されていった偏見は必ず存在しますし、それを取り除くにはもう何十年と時間が必要になると思っています。
また、医学モデルの人、社会モデルの人、文化モデルの人。
どのモデルを選んでいるから正しいというものではありません。どのモデルにも問題点はあります。
ただ今回この記事を読んで、何か自分なりに発見があったり、自分が「がい」の字を表記するときに理由をつけて説明できるようになったら幸いです。
ここまで読んでくれてありがとうございました!🙌
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