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【短編】冬の夜と逃避行
逃げてもいいんだよ。
部屋にこもって1週間が経った。
酷いにおいが部屋中に充満している。
タバコと汗とアルコール。
「大丈夫だって、気にすんなよ。だいたいお前は気負いすぎなんだって。前の時も、ほら、そうだったじゃん」
過去は過ぎ去っていくものだと信じていたけども
結局は部屋の片隅に誇りにまみれて居座っている。
虫図の走るような、思い返すだけで胃散が込み上げてくるような。
灯油の少なくなって
逃げてもいいんだよ。
部屋にこもって1週間が経った。
酷いにおいが部屋中に充満している。
タバコと汗とアルコール。
「大丈夫だって、気にすんなよ。だいたいお前は気負いすぎなんだって。前の時も、ほら、そうだったじゃん」
過去は過ぎ去っていくものだと信じていたけども
結局は部屋の片隅に誇りにまみれて居座っている。
虫図の走るような、思い返すだけで胃散が込み上げてくるような。
灯油の少なくなって