読了
十冊も買いました!と思っていた嶽本野ばらさんの本ですが、未読の本は残すところあと三冊。既刊本すべてを読み終えるという訳ではありませんが…今読んでいる『下妻物語』を読み終えてしまいそうなのがさみしい。
たぶん今読んでる所が一番たのしい。
桃子とイチゴのソウルメイトっぷり、やりとりの微笑ましいこと…。
「貴族の森」を、桃子は色々ツンとした感じで言うのですけれど、(結構フェイバリットな場所なのです)と、括弧の中で言ってくれるのでキュートです。そして今までは一人で行っていたはずなのに、いつのまにかイチゴと貴族の森でお茶してるの…。
ミルクティーをすする桃子と
おとぎの国のあんみつ姫なんて名前のパフェをチョイスするイチゴなの…。かわいいし、会話がいつもコントみたいです(´・ω・)ω<`)♡super kawaii
深キョンと土屋アンナを頭に思い浮かべながら読んでます。実写映画もこのタイミングで観たい観たい。
♥♠♦♣
昨日と今日で読み終えたのは『それいぬ』。
noteに記事を作る前まで、速読のペースで数回読み返してました。
タイトルは中原淳一の『それいゆ』をもじって名付けられたのだそう。名付けのアバウトさからも、ええいままよなスタートをお切りになった様…。
フリーペーパーで連載してらしたエッセイをそのまま、敢えて加筆修正せず出版された単行本。文庫版には、書き下ろし五編が新たに収録。
処女作であり、乙女のバイブルと呼ばれた本書は、筆者にとってもバイブルであるのだと後書きに綴られておりました。
「青くささ」や「表層的に矛盾している部分」も、「恥ずかしくて読まれたくない」所も。今現在や、既刊の小説とは異なる雰囲気が文体に在りますので新たに読むかたは是非、文庫をお求め下さいな。文庫版が『完全版 それいぬ』との事なので○
サイケデリックで、時間の経過をフッと忘れさせる一冊でした💖
(ご本人のtwitterの絵文字使いが乙女で、自分もつられて絵文字を多用してしまっていること…おそらくこの記事のみとなりますので、ご容赦ください。)
「幻想の中を優雅に漂って生きてたい。」
ロココの精神がひたひたと。乙女に例えるなら、お肌に化粧水が浸透していくような皮膚感覚。自分の消化しきれていない感情を代弁されているかのような。
ルビーダイヤモンドサファイア。きらびやかな宝石が眠る鉱山へガタンゴトン、トロッコで運ばれてゆく。(そのトロッコには、大きなリボンやプラスチックパール、レースがふんだんに装飾されているかも知れません)
「お食事の支度が出来ております」と従者が申せば、そこには絢爛豪華ごちそうの数々。
ハロウィンの今時期なら、マチゲリータPのキャンディアディクトフルコォスを連想させてもピタと嵌まることでしょう🎃
この本が貴方の人生を狂わせる一冊になることを筆者としては切に望みます。もし、本書のせいで貴方の人生が狂ってしまったのなら、これから共に歩んでいきましょうね。僕達はずっとずっと、一緒です。
このようにして結晶化した乙女が製造されるのですね…。
びっくり。そして嶽本野ばら先生、50th バースデーおめでとうございました🎂
『それいぬ』の文庫化は2001と書いてったから、もう17年も前。
生きていてくださって、よかったです。
+++
本を読んでいて、思ってしまったんです
見ないふりをしてきたのに
純真無垢で、感受性が豊かである事に
価値などないんだなぁって。
だって、みんな藻掻いて苦しそう
理想と現実とのギャップに辟易している
他人からは「ばかだな…」と、憐れみの眼で一瞥され
人からの優しさに振り回され
糸を切れぬ操り人形は舞台で悲劇を踊らされる。
「バカではないはずなのに」と扱いにくさを示される
現実ってやっぱり醜いものらしい