#28 「感覚統合」の観点から見た、木登り
MelonPapaです。発達障害の4歳の息子との生活を通して感じたことや見聞きしたことを発信しています。(自己紹介はこちら)
今回は息子と公園で遊んでいる時にふと、木登りって感覚統合の観点から見ると効果的な遊びだな、と感じたので、それについて書こうと思います。
感覚統合とは?
私は、発達障害に関する本を読んでいた時に、感覚統合という言葉を始めて知りました。ご存じない方はGoogleで検索すると解説するWebページがたくさんでてきます(例えばここ)。簡単に書くと、感覚統合とは、脳に入ってくる様々な感覚をうまく整理したりまとめたりすることです。上で紹介したページではキャッチボールを例に挙げていますが、例えばキャッチボールでボールを取る時には、ボールを目で追う、自分の位置、自分のグローブの位置を把握する、それらに合わせて身体や腕を動かしてグローブの位置を調整する、といったことを無意識のうちに行っていますが、感覚統合がうまくできないと、これらがスムーズにできません。発達障害を抱える人の中には、感覚統合がうまくできていない人も多いようです。感覚統合がうまく行われていないと、単に身体を器用に動かせないというだけでなく、以下のような情緒面、対人面、学習面、言語面などに問題が生じます。
・落ち着きがない
・感覚刺激に過敏、鈍感になる
・言葉の遅れ
・対人関係がうまくできない
・自分のコントロールがうまくできない
・自分に自信が持てない
私の息子も、療育の一環として、作業療法士さんによる感覚統合療法を受けています。
息子の木登りを見て、「これ、感覚統合の練習になるな」と思った
上のようなことを知っていながらも、日常生活ではそこまで感覚統合を意識して息子と接しているわけではありませんでした。しかし、昨日息子と公園に行って、息子が木登りしているのを見て、これ、結果的に感覚統合の練習になっているな、と感じました。
息子は1年ほど前から木登りが好きです。なかなか4歳時が安全に木登りができるような木がある公園が少ないんですが、昨日はたまたま木登りができる公園に行ったので、息子が木登りをしているのを観察していました。上に登ろうと、あるいは横に移動しようとする時に、以下のような動きを繰り返していました。
・左右の手足を離したりずらしたりしながら、どの手or足を動かすべきか?試行錯誤する
・動かす足or手を決めて、実際に動かしてみる。
・動かしている最中、あるいは動かし終わった時に身体のバランスが崩れたら、それを修正するように他の手足が連動してバランスを保とうとする。
(・バランスが崩れそうになって助けが必要になったら「おとうさん、きて」と助けを求める)
書いてみたら、何だか当たり前のことではあるんですが、自分の身体のバランスや手足の位置の情報を集約しながら次の動きを決めているのが伝わってきました。
ジャングルジムとは異なり、木は幹の太さや形が様々なので、ワンパターンの動きでは到底登れません。その点が、感覚統合の観点からはさらに効果的だなと思いました(ジャングルジムは初級編には良いですね)。息子はジャングルジムよりも木登りの方が好きなのですが、もしかしたら、木登りのそういった複雑さが気に入っているのかもしれません。
本人が好きでやっているのが一番
「感覚統合療法」という言葉があるように、感覚統合を鍛える療育プログラムがあり、実際に息子も作業療法士さんにお世話になっています。それはそれでもちろん大事なのですが、私は日常生活の中で、息子が好き好んでやっていることが、自然に感覚統合の練習につながっている、これが大事だし、効果的だなと思いました。木登りによる感覚統合の練習は、英文法の参考書を使った勉強ではなく、好きな洋画を見てリスニング力が自然に鍛えられることに近いと思います。
今回の木登りに関わらず、息子が好き好んでやっていることをうまく生かして、息子の発達をサポートしていきたいと思います。
今回はこれで終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。