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画と小話

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新聞各社には一面コラムと呼ばれる特別な囲み欄があります。 2,3分で読める500字前後の短文に日々の世相を反映させ、 時には落語の「お後がよろしいようで」とウイットで退くような …
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記事一覧

お気持ちだけ・・・

 目覚めると下腹が痛い。 何が障ったのか、足腰が痺れるように冷えてトイレに駆け込んだ。 暴…

宮嵜道男
5日前
1

こんな日ってあるんだなあ

 5月の中頃だった。 晴天で少し暑いが時折やってくる風が心地よい。 引っ越しの片付けで大量…

宮嵜道男
9か月前
12

あちらを立てればこちらが立たない

小ぶりの黒猫がやって来て庭で遊ぶようになった。 気持ちよさそうに日向ぼっこをしたり、つく…

宮嵜道男
10か月前
7

名付けと量子論って似てないか

「量子論」の何が凄いかというと、 人の意識が物理的に作用するという事と その量子の振る舞い…

宮嵜道男
11か月前
1

魔法を掛けてやる!

魔法使いが誰かを見据えて「魔法を掛けてやる!」と言うとき 英語では Put a spell on you  !…

宮嵜道男
1年前
4

有効活用の妙

小学1年生の女の子が新聞に投稿した一文に腹を抱えた。 「暴走族なんてただ走ってるんじゃな…

宮嵜道男
1年前
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引きこもり人の独白

●戸袋にピタッと収まる雨戸 ●毛皮を着たエスキモーの子供達がニコニコとこっちに来いと    手招きしているアンカレッジのおみやげ ●めかし込んでお出かけの妻の横顔 ●愛着があって新調できない使い込んだテニスラケット ●賞を取った息子のカワセミの油絵 ●雑然と本棚に並んだ愛読の本たち ●季節外れのサンタクロースがバンジョをかき鳴らす置物 ●浅草サンバカーニバルに出場した時の、ど派手な衣装 ●料理を作りながら鼻歌に体を揺する妻の後ろ姿 ●アメリカが製造していた頃のアンティークカメ

へりくだりの美文化

父が居た老人ホームに見舞いに行った時のこと、 ホールに車椅子の老人が沢山集まっていて、 こ…

宮嵜道男
1年前
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僕は小心者なんです。

男の子は勇敢でなければならないと思い込んでいた少年の頃、 友だちの前で高い塀から飛び降り…

宮嵜道男
1年前
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人を導く12という数字

12という数字を考えると不思議だなあと思う。 12は2で3で4で6でも割れる。 分けるのも並べるの…

宮嵜道男
1年前
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ハダカデバネズミ

お風呂から上がって、裸のまま台所に行き 冷蔵庫から冷たい豆乳を出してグイッと飲んだ。 炊事…

宮嵜道男
1年前
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反出生主義という本音

仏教は生きるということは、四苦八苦が当たり前だぞ!と、 はなから説いている。 その苦しみと…

宮嵜道男
11か月前
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金粉美女の衝撃

映画「007ゴールドフィンガー」を観たのは 中学生の頃だった。 全身金粉を塗られ窒息死させら…

宮嵜道男
1年前
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アドラー先生、分っちゃいるんですがね

朝からダルくてやる気が起きない、 そんな日がある。 体調が悪いわけでもなく、なんでだろうとツラツラ考える。   やる気が起こらないのは、自分がそのように望んでいるからだ。 変われない自分は、変えたくないという自分がいるからだ。 とアドラー先生は冷ややかにいう。 なるほど、結果的には自分がすべて決めているということは 解るにしても学問的にこう言われちゃうと途方に暮れる。   そんな時は、人の沢山いるところに身を置くとか、 水泳をしてみるとか、身の回りの掃除をしてみるなどして