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自律神経〜ポリヴェーガル理論〜について

こんにちは!

育休中で育児に奮闘中のパパセラです!

第3児🌙が生まれて2週間。長男・長女と違いよく寝る子で助かっています😂


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さて、今回は少し専門的なお話。

ポリヴェーガル理論』という自律神経のお話をしていきます。育児にもつながる話ですので興味のある方は読み進めてください。※今回は理論的なお話になります。

〈自律神経について〉

 最近は各メディアでも「自律神経」について取り出されることが多いと思います。皆さんは「自律神経」とは何かご存知でしょうか?私は普段、理学療法士(PT)として働いており、対象者の身体機能の改善を図るためにリハビリテーションを実施しています。そのため、神経系について学ぶことが多く自律神経の働きについて勉強する機会がありました。その中で、「自律神経」の働きを学ぶことで、育児にも応用できることがあることも知りました。

人間は、様々な変化や困難に遭遇した時に身体内部を調整して対応します。それを可能にしているのが自律神経です。

大まかに自律神経は交感神経副交感神経に分類されます。

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運動する時は、交感神経が働き心臓や肺を活動させ全身に血を巡らせることでエネルギーをうまく使えるような反応が見られます。また、食事の後は副交感神経が働きうまく消化・吸収が行えるような反応が見られます。

精神的なものにも影響し、運動や緊張している時は交感神経落ち着いている時は副交感神経、といったように目的に合わせて神経が切り変わるとされています。要するに、

交感神経と副交感神経のバランス

が大事とされています。この二つの神経によって身体の恒常性が保たれているとされていました。また副交感神経の一つに迷走神経という神経があります。

従来は自律神経に関してこのように言われていますが、自律神経に関する新しい考え方があります。それが『ポリヴェーガル理論』です。

〈ポリヴェーガル理論(Polyvagal Theory)〉

ポリヴェーガル理論は、Stephen.W.Porgesが1994年に提唱した神経理論です。Polyvagalという言葉は、Poly(多くの)とVagal (迷走神経)という言葉を合わせた造語です。従来は副交感神経としてまとめられていた迷走神経が分類されており、それぞれに異なった機能があるという考えです。

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また、腹側迷走神経は『社会神経系』、背側迷走神経は『副交感神経系』と分類できます。では腹側と背側に分けられたことで何が違うのでしょうか?

人間は環境の変化により様々な変化が生じます。従来の迷走神経の考え方ではリラックスできるような反応というイメージがありました。しかしポリヴェーガル理論において、副交感神経系は『不動、硬直、シャットダウン』というような活動が停止した状態になるとされます。リラックスとは少し異なり、無気力や虚脱感といった感じです。

対して、社会神経系では『他者との意思疎通、適応、沈静』といった反応が見られます。より環境に合わせた対応の方法になるとされています。他者との交流をもとにして困難に対処するので安心や安全を得ることになります。

ちなみに交感神経系は『行動、闘争・逃走』といった反応が出現してきます。困難に対して立ち向かうわけですが、怒りや攻撃、逃走といった方法で解決しようとします。

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※人気マンガの『鬼滅の刃』に登場する『我妻善逸』は鬼に遭遇すると第一に逃げ出します。そして危機的状況に陥ると気絶してします。これがポリヴェーガル理論における反応の例として分かり易いと思います。笑

〈子育てとの関係〉

これらの神経系の反応が場面に応じて出現するとされていますが、今までの話をまとめると『社会神経系』による適応が理想的ではないかと思いませんか?

本職であるセラピーの場面において、これらを意識することもありますが、『困難に立ち向かう』といった事においては子供の発達においても必要と思われます。

・癇癪を起こす
・他の子供とおもちゃの取り合いで叩いてしまう
・嫌なことがあると叫んでしまう
・叱るとなにも喋らなくなる
・大勢の中だと静まってしまう

などなど、親が困ってしまう子供の行動は色々あると思いますが、これらもポリヴェーガル理論において考えて見ると理解しやすくなると思います。

今回は小難しいお話でしたが、次回はポリヴェーガル理論と子育てについてもう少し実践的なことも書いていこうと思います。


ではまた!!



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