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嵐中の月
日暮れ前に眠りに就いた
目が覚めた時には真っ暗だった
真っ暗なはずなのに、影があった。
東の窓から外を見ると
何日ぶりだろうね
煌々と輝くお月様だ。
幼き頃から目が悪く
乱視混じりの私の目には
十日夜の月が万華鏡に見えた。
主治医の先生の言葉
貴方は今嵐の中に居る。
危険な事はしないで下さい。
安全な所に居て下さい。
曖昧且つ詩的に感じたけれど
それは私の受け取り様で様々な解釈が出来る
私の安全な所で与えられた職務を遂行する為
暫しの間、休暇を頂いた
台風の目に当たる部分に避難した
大嵐の中で空を見上げると
万華鏡の様な月が優しく微笑んでいた。
主治医の先生の言葉
嵐は必ず去ります。
嵐の後は必ず晴れます。
嵐が過ぎ去った後は、
透き通った綺麗な青空が広がります。
それまで、耐えましょう。