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勝者の科学【ビジネス・スポーツの競争の本質がわかる一冊】
マシュー・サイド「勝者の科学」を読みました。「失敗の科学」「多様性の科学」で有名な著者の名著です。
本書では、スポーツの膨大な事例を中心に、競争の本質が深く考察されており、内発的動機づけの力学、闘争・逃走・凍結挙動反応、リスクテイク、自己信頼の皮肉、レジリエンス(回復力)の重要性についても語られています。
印象に残った話はこんな感じです。
非現実的な目標でも自分を信じている人だけが達成できる
チームは権限を与えることで当事者意識を持ち成果を出せる
文武両道せよ。スポーツ選手でも知的な刺激が必要。逆も然り。
以下、引用です。
「自己信頼」が、逆転勝利を導く:自分に非現実的なほど高い期待を抱いている人(要するに、自分は奇跡を起こせると信じている人)のほうが、かなり速く、より効率的にやり遂げられる。
当事者意識が選手もチームも強くする:マネジメント研究者のケネス・トーマスとベティー・ヴェルトハウスは、「権力の分散は内発的モチベーションを生み出す」と唱える。マクリスタルも書いているように「人間は自ら決断をした時のほうが、結果を出そうという意思が働くので力を注ぐようになる」のだ。
「文武両道」という生き方:身体を動かして自己解放することが学者にとって有益なのと同じく、知的な刺激はスポーツ選手にとって有益なのだ。
私は子供の頃から大学生まで野球部でした。高校生の頃の野球部では、鬼のような顧問の先生から言われることをどれだけ一生懸命やるか、という世界でしたが、大学生の頃の野球部は、自分たちでチームを運営し、練習メニューや休みの量なども自分たちで決めていました。
圧倒的に、後者の野球部の方が楽しかったですし、実績も残すことができたのが事実です。これは、2点目の「当事者意識が選手もチームも強くする」で言われているまさにそのことですね。
競争の本質を学んで、ビジネスでもスポーツでも、その競争に「勝利」したい方におすすめです。
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