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僕はなぜ一生外国語を学ぶのか【語学学習者の迷いを払拭】

語学学習者にはとても気になるタイトルに惹かれ、ロバート・ファウザー「僕はなぜ一生外国語を学ぶのか」を読みました。筆者は言語学の博士。アメリカ出身ですが、長く日本語と韓国語を学んでいるそうです。日本の立命館大学と京都大学で英語を教えていた時期もあるとか。

エッセイ的な本かと思いきや、外国語教授法の歴史的な背景や言語学についても言及され、言語学の入門書的なものとも言えるかもしれません。

私が気になった内容を要約するとこんな感じです。

  • 筆者が数々の言語を勉強してきたのは、外国語そのものが好きだから、未知の言語について発見する過程、それを少しずつ身につけて言葉と文で自由にコミュニケーションをとることは楽しい。

  • 筆者の経験上、新しい外国語の学習に一番効果があったのは「多読」。多読は精読とは異なり、広く多く、気軽に読むこと。ただし、外国語学習は個人差が大きいため「最高の教授法」というものは存在しない。

  • 外国語の学習に終わりはない。学習をやめた瞬間から後退が始まるので継続することが何より重要。

  • AI時代でも外国語学習の意義は大きい。AIを通じて無感情な「知識と情報」を他の言語に変換する技術はかなりのレベルで具現化されているが「コミュニケーションと共感」という面ではAI技術による変換・伝達は難しい。

  • 外国語学習における年齢の限界は否定できない。言語学習のための脳の能力の発達は、思春期までではなく20代中盤まで続く。20代初めに留学した人と、20代後半以降に留学した人の外国語の実力の差は驚くほど。

語学学習者の迷いを払拭してくれる、全ての外国語学習者におすすめの一冊でした。

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