夏目漱石 文学論(上)について 3/3
『文学論/夏目漱石』の要約をここに残します。また、氏の著書における著作権は消滅しています。
<第三編 文学的内容の特質> 冒頭に於いて意識の意義を説き、一個人一瞬間の意識を検してその波動的性質を発見し、また一刻の意識には最も機敏なる頂点あるを示し、その鋭敏なる頂点を降りればその明暗強弱の度を減じて所謂識末なるものとなり、遂に微細なる識域以下の意識に移るものとなるを論じたり。そして吾人の一世はこの一刻一刻の連続に異ならなければ、その内容もまた不限刻の連続中に含まれる意識頂点の