いつまでも続編待っています『騙王』秋目人
最近読み返した本を紹介しよう。
私はファンタジー作品を好み、中でも政治や歴史について深く語られている作品が好きなのだが、その系譜に連なるのがこの『騙王』だ。
主人公のフィッツラルドは、辺境国ローデン国の第二王子として生まれた。戦と政治の才覚はあるが、血筋を重視する王家の中では決して王になることはないだろうとされる彼が、万難を排して王位をつかみ取ろうとする物語が一巻では描かれる。
本書の魅力は、『騙王』というタイトルからも推察できるように、フィッツラルドとその周囲の人物によって