何も救われない世の中だから冷たい珈琲を飲んだ

ああ、人はいつだって自分勝手だ。

世の中はどうしていつもこんなにも、他人に対して優しくできる人がいないのだろう。


定時で帰りたい人達が列をなし、労働時間の対価としてできるだけ多くの金銭をむしり取りたい奴らがはびこっている。
気付いたらよく働く私が一切の仕事を請け負っていた。海のようだ。ごみを投げても一瞬で消えてなくなる、なくなるように見えて海底に蓄積していくというのに。

仕事で人の役に立ちたい。
世の中の格差を無くしたい。
成長したい。
その一心で働いているのだが正直なところ搾取されているのだ。

持ち帰り仕事も多く、日付をまたぐ前に眠れないこともある。
いいのだろうか、これで。
何も救われない世の中だから冷たい珈琲を飲んだ。


人生は短い。
やりたいことはたくさんある。

それは例えば、世界一周。
旦那が欲しがっている子どもを一人、産み育てること。
ネットショップを開くこと。
エッセイを書くこと。
小説を書くこと。
色んな島に行くこと。

この生活を続けていていいのだろうか。
飲んでも飲んでも喉が渇く。


一つ救いなのは、
旦那が「好きにしていいよ」と言ってくれること。
私のやりたいことを肯定してくれるし、
心配もしてくれる。
私のことが大事だから。


私が大切にすべきは、仕事での成長ではなく、
私を大事にしてくれる家族なのかもしれない。
表面だけの関係なら、会社は私の人生に不要なのかもしれない。

優しい人が集まる場所に行きたい。
珈琲を温かいうちにおいしく飲めるところに、いつもいるべきなのだ。


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meimy@日常エッセイ
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