中国人の友人
親しい友人の1人に中国人女性がいる。彼女と過ごしていてびっくりしたことのメモ。
①お金持ち
その中国人の友達はお金持ち、いわゆる富裕層の人だと思う。本人から明言こそされていないが、幼少期からしっかり手間と金をかけて育てられた品の良さと、日本への留学~就活・滞在費用、身を包むもの、20代で中国の地元にタワーマンションを買っていた様子を見るからにお金持ちだと思った。
学生時代、相当の阿呆だった私は、自分の周りでは類を見ないレベルのお金持ち、しかも異国の富裕層の彼女に興味を持った。
そして、馬鹿正直に「どうしてそんなにお金持ちなの?」と聞いた。
彼女の答えは「お父さんのおじさんが共産党員だから」だった。
大伯父さんのお金で一族ほぼ全員働かずに暮らしているらしい。彼女の父親は働いたことがないし、母親も専業主婦。直接血縁関係のないはずの母方の祖父母も働いてないらしい。
「じゃあどうして貴女は働いてるの?」と聞いたら「世代が離れてるから、将来大伯父からの支援が途絶えるかも。その備えもあるし
あと純粋に働かないと人間ダメになると思って」と返ってきた。
1人の共産党員で、一族郎党まかなえるというのが衝撃的だった。
②買い物代行~コスメ編~
日本に住み、日本で働く彼女は、よく中国の親族や友人から日本での買い物代行を頼まれていた。帰省の前はお土産購入に忙しく、不慣れな店やジャンルのモノを買う時は、私も手伝いを頼まれたことがある。
たかがお土産だろう。何が中国人受けするかわからないけど。
そんな気持ちでまずはデパートに付き添った。
中国の縁者からのリクエストのメモを見ながら、指定された日系高級化粧品ブランドを巡る。
メモにある製品をどんどん店員に伝える友人。1万~数万の高級化粧品が、紙袋いっぱいに詰められていく様は不思議な高揚感があった。
ここでふと疑問に思った。「基礎化粧品ならともかく、メイク用品は実物の色を本人の肌に合わせなくていいのだろうか?」
私はどんなに人気の商品でも、自分の肌色に合わないなら使いたくない。万単位のものならなおさらだ。
そう伝えると、友人は「いいのよ。あの人たち(中国の地元の親せき&友人)は色なんか見てないんだから。日本のブランドで、人気のものなら満足なの。」と言った。
私はその返答にも、自身の買い物では見たことの無い金額になっている会計にも驚いてしばらく心拍数が上がっていた。
③買い物代行~雑貨編~
また別のある時も、2人で買い物をしていた。女性向けの雑貨店に入り、お洒落なエプロンを見た彼女が「こういうデザイン、あまり中国に無いけど好きなんだ。これ帰省する時のお土産にしようかな」と言った。
「でもダメだ。『Made in China』だ」と、彼女はタグを確認して残念そうに言った。「日本のブランドや日本のお店で買った物でも『Made in China』だと嫌がられるの」とのことだった。
今どき手に入りやすい価格の物で非『Made in China』を探す方が難しいのではないか…などと考えながら、私は彼女の「中国で作った物なのに中国で買えない。そしてこんなに素敵なのに中国製ってだけで喜んでもらえない」という愚痴を聞いていた。
④買い物代行~育児用品編~
私が出産してからは、育児用品の買い物代行の相談を受けるようになった。
彼女の中国にいる親せき・友人にも出産した人がいるらしい。「とにかく日本の育児用品が喜ばれるから」と、帰省準備に育児用品の買い込みが加わっていた。
その中でも、高級ラインのチャイルドシートの画像を送られて、「どの製品が一番良いの?」と聞かれたことが一番印象に残っている。
安くて2万、7万円くらいするものもあった。
「リクエストされたから」と彼女はなんてこともないように言っていたが、親しい者同士とはいえ数万円単位のお金の移動があることも、彼女がチャイルドシートの箱を抱えて空港に行ったのも、自分には馴染みのない経験だった。