「走っちゃう発達っ子」の園探し日誌②〜保育の裏側目線〜
前回の時空を超えた幼稚園の壁認知事件は下記から・・・
理想と現実の狭間で、2020年8月現在まだまだもがき続けているところであります。本日つい先ほどに至っては、第二希望園に電話を掛けた瞬間に「来年以降は募集停止で、廃園です」なんて衝撃の事実を聞いたところであります。トホホ。
それでも気を取り直して、今回の記事では幼稚園教諭実母・学童指導員実弟の息子の就園問題への意見をもとに、保育の裏側目線のお話を綴っていこうと思います。
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一つ集団が有れば、「気になる子」という存在がある。
その気になる子は、集団のどこで何をしてるのか、目に隅に常に入れるようにする。
・・・というのが、我が家の実母(幼稚園教諭)と実弟(学童指導員)の言だ。
うちの息子のように身体能力が高めで自由に動き回りたい、更に言葉が遅い子どもの場合は、当にその気になる子として見守る対象として心にとどめるらしい。
かといって息子の場合は、他害行為が有るとか、自分自身の生活自立への興味がない子どもではないので、丸々最初から加配にするかどうかと言われればそうではないかという判断になるらしい。
もっとも、加配扱いにする方が安全を守れることは守れるが・・・・加配の先生と子どもの相性もあるから、一概にそうした方が伸びる!とは言い切れない。子どもは可能性の塊なのだから、やはり常に判断に迷うものなのだよな・とのことである。
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そんな二人にも一応我が家でピックアップしている幼稚園と、児発側から提示されている園について提示して、息子のような子に向いている園とは・・・という内容をヒアリングすることにした。
先ず児発推薦園について。
「カリキュラムなんかなくても孫ちゃんは走るやん!そんなとこ入れる必要ないわ!」
と、まずは実母から開口一番バッサリ言われたのであった。
そんなに走らせてばかりいると、彼の場合は動くことが得意だという部分だけがひたすら褒めて伸ばされるだけで、肝心の言葉なんて使う機会が減る一方だよ!と。
しかも当該の児発推薦園は、かなりマンモス園ならずともそれなりの規模の中規模園である。
体育会系教育を施す名目を掲げているとは言え、都会の所属社会層の異なる大人数の子ども達を統率しやすいように大人の都合で軍隊的な体育会系教育をしているようにも見えなくない。
実際に中で働いてるわけではないけれど、さすがに様子が気になるよね。とのことであった。
一方、今度は有力候補園について。
「有力候補にしてる園、宗教的な情操教育有りだし、心は落ち着きそうだ。ただなかなかの規模だから、困りごとが他害とかの他人絡みの問題行動でない場合、結果として放置されて『埋もれる』可能性もあるな」
と指摘。
そうなのだ、実はこれも結構大きなチェックポイントなのだ。
息子の場合は信頼できる大人には自分のことを伝えようとするし、甘える。
実にASD特性が出ているなと感じてしまうが、すこし本人が観察して「信頼できない(できそうじゃない)大人認定」を受けてしまうと、途端に自分の殻に入っていこうとしてしまう。
これがもし、大人数園で先生とのコミュニケーションを取り辛い環境にいきなり入ったら?一人っ子の彼は、無事にコミュニケーションを勝ち取っていく態度を出せるだろうか。それもそれで人生の教育にほかならぬのだが・・・いや、もしかしたらほかのお子さんがたくさんいることに常にパニックになって、それどころではないかもしれない。
だが残念ながら市内の幼稚園はすべて私立園であり、お勉強園の他だとかなり尖がった教育方針の園も少なくない。どんな個性がある子でもある程度毎日を充実させられるような、敢えて中道をいくような方針の園がここ以外になさそうなのだ。
かくして、教育現場在職の二人からの主なチェックと指摘はこのようなことであった。
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そんな二人の意見を得たところで、更にもうひとつ条件に含めてみた方がいい項目として言われたことがある。
それは「中規模・小規模園を探すこと」であった。
児発の担当者は「少人数だからと言って、目が届くわけではない」ときっぱり言い切っておられる。
ほうまあそうだろうか、うちの子みたいなタイプだと、ランナー宜しく勝手にどっかへ走り出したら目が届くとかナントカ言う間もないからな、困りごとが有ってもスルーになるのかな・・・と思っていたのだが、それは真に受けた素人考えではないか?という二人からの逆質問であった。
その真意とは、つまるところ先生の経験的な実力差と、園内環境下での子どもの動向把握のしやすさでも左右される可能性があるということであった。
特に実母曰く、「狭いと、或いは少ない人数だと、『見ていませんでした』という状況が生まれ辛い。べた付きで見ていないと本人と周囲が危ないのであれば通例通り加配が必要になるけれど、自由遊びメインの園でどの子ものびのび過ごす毎日が前提であれば、必然的に教員側の目には気になる子の動向が常に入ることになると思うし、マンモス大規模園よりもマンパワーをそれぞれの子どもに多めに割くことになる。」
そして正直なところどこまで出来るかというのは、その子の状態によるけれどそれぞれの園と教員の実力でもあるし、幼児教育へかける愛情と心意気でもある。
とも感じるらしい。無論たくさん教職をされてる方のうち、たった2人の個人意見であるけれど。
かくして、そんな目線もあるかな・・・・そして第二希望園が閉園方針となってしまったことで、ひとまず在住市内の他に隣接している市の園で、我が家からアクセスしやすい園も調べることになったのであった。
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