イベントに参加してその場でブログを書き上げてみた!〜未来の住生活が詰まったカンファレンス「Living Tech2018」編〜
はじめに
トークセッションや講演形式のイベントに参加したけど、話を聴いているだけで眠くなってきて、結局メモもろくに残さず学びもなく終了・・・
そんな経験はありませんか?僕はありまくりです。
というわけでイベント参加レポートを、イベント参加時のメモをそのまま貼り付ける形で公開するスタイルを始めたのですが、今回は未来の住生活が詰まったカンファレンス「Living Tech2018」への参加レポートをまとめました!
Session1
顧客志向から生まれるスマートホーム戦略
アマゾンジャパンから2名、リノベるから2名が登壇。
リノベるは古い物件をリノベーションすることを事業としていて、まさにリビングテックと言う感じ。
アマゾンからはアレクサビジネス本部の柳田さんが登壇しています。
歴代でアップル、Google、アマゾンに入社していて、Tech界の巨人を網羅しています。
モデレーターの塚本さんはアメリカでDUFLという、服のクラウドサービスを共同創業していて、リノベるの社外取締役でもあります。
最初はアマゾンの来歴を紹介。もうひとりのアマゾンジャパンからの登壇者である前田さんが説明します。
顧客満足度を、品揃えと低価格であると定義して、とにかく作った利益はこちらに投資していくというようにベゾスが進めていった話をしました。
日本におけるアマゾンの沿革の説明も入りました。
2000年から日本に展開しています。
リノベるの山下さんから会社の説明に入りました。
「かしこく素敵に」というワーディングについて特に詳しく説明されていました。
「かしこく」というのは物件として、世の中から客観的に評価される、価値のあるものにすること。
「素敵に」というのは住んでいる人、暮らす人が自分らしく過ごせる家になるということ。
現実問題、物件というのは売るという選択肢も常にあるので、顧客に合わせてリノベをしながら、ちゃんと売れることまで視野に入れてやっていく、というところに注力しているということです。
これは商材が物件という状況ならではだなと思いました。
続いてアマゾンから、消費行動、購買行動の多様化について説明が入りました。
消費者がモノを購入するというのは、例えば趣味でやっているゴルフのゴルフクラブを買うような嗜好品もあれば、洗剤を「買わなければいけない」、ティッシュを「買わなければいけない」という「労働的」な消費もあるというように分類しています。
そのとき、アマゾンが提供するのは、そういった「労働的」な消費を楽にすること。
だから日用品を豊富に提供しているし、過去の購買履歴を見やすく、そこから買いやすくしているということでした。
確かに、この文脈における「労働的」な消費の対象となる商品は、選択コストを大きくかけたくないはずなので、ネットからの購入がうってつけなのか、と納得感がありました。
買い物を消費者の意欲?をもとに分類しているという発想が斬新に思いました。
Amazon Dash Replenishmentというアメリカで展開している、Amazon Dashの最新版の話が出ました。
実態としては家電製品なのですが、その中に洗剤といった日用品を入れておいて、なくなりかけるころに追加発注するという製品です。
リノベるの山下さんが非常に興味津々で、例えばリノベのときって、トイレットペーパーの補充をどういう動きで行うのか?というディテールまでこだわって設計するということでしたが、こういった必要なときに必要なときだけ届くような仕組みが作られていけば、消費者の生活が、住居が変わっていくのは間違いないというように反応していました。
アマゾンが革新を起こしていくことが、リノベーション会社のありかたにも影響するかも知れないという視点。
事業を点で捉えるんじゃなくて、「暮らし」という線で考えていると、こういった事業横断で影響を及ぼし合うことが想像していけるのかなーと思いました。
続いてアレクサの説明に入りました。
モデレーターの塚本さんが、「こういった新しいツールは日常生活に溶け込むまでに時間がかかるのでは?」という問いかけに対して、柳田さんは「アレクサの応答を良くしたり、スキルといった新しい機能を追加できるようにしたり、ディスプレイを追加することで、顧客ができることを増やす、増やすことでいろいろな場面、例えば歯を磨きながらニュースを見たいという細かいニーズにさえ応えるということで、日常生活に溶け込んでいく」と回答しました。
たしかに、スマートフォンって、新しいツールだったけど、できることがとにかく多いので、人によって連絡手段に使ったりメモに使ったり情報収集したり使えるので溶け込んでいったという視点もありますね。使い方を大量に用意する、スマートフォンにおけるアプリのようなエコシステム(スキル)を用意することで多様なニーズに柔軟に応えてデザインしていく。
アマゾンがechoさえも作らなくなった時、本当にお客様のニーズが解消されているかも知れない、という言葉もありました。
僕はエンジニアなので、そうやってエコシステム作ってユーザーの生活に柔軟に溶け込んでいくことができるという、技術力で殴るような手段が取れるのは羨ましいとさえ思いました。一つ一つのニーズに丁寧に応えるやりかたとは、発想が一段階違う気がしました。
一つ一つのニーズに丁寧に応えるというのと比較して善悪というのはなくて、このセッションでいうとリノベるがどちらかというと丁寧に応える側で、多分丁寧に応える人たちと汎用的に解決していこうとするプロダクトがいい感じにコラボレートしていくのがいいのかなと思いました。
と思ったところで、リノベるはすでにアレクサをふんだんに使ったショールームを展開しているという紹介がありました笑
Amazon Goの話もありましたが、「お客さんはレジに並びたくてコンビニに行っているわけではない」という表現が面白いです。
他にも「芝を刈りたくて庭を芝にしているわけではない」といった表現もありました。真理ですね。
それが本当の「不」の正体かも知れないですね。あることを成し遂げたいと思っている人が、本当はそれだけやりたいのに余分な作業が生じている、それが「不」なのではないか・・・
僕はアイデアを気軽に収集できるツール(https://brest.nabimoon.com/)を開発していますが、これも「一人でアイデア浮かばず悩みたくて新規事業やっているわけではない」とか、ゴリ押しかも知れないけどそういう表現に変えられると、何が提供価値(の仮説と置いているん)だっけ?と考えられるのかなーと思いました。
最後に、リノベるから「家は一回建てて渡したら終わり、というのが今。でもアレクサはスキルをつかってあとからカスタマイズできるということを聞いたところで、家も、これからもスマートハウスどうですか!と手段を目的化していくんじゃなくて、「電気のスイッチ要りませんよね?」というように生活に寄り添った問いかけをしたり、一度建てたあとにカスタマイズをできていく、そこがテクノロジーで解決できるところである」というような話がありました。
まだまだトイレットペーパーの補充のように、ユーザーが自分で気づいていないペインポイントが日常生活の中にあるはず、それを探していきたいと山下さんから力強く話がありました。
Session2
テクノロジー時代における「Premium Analog」な体験デザイン
テクノロジーが様々な体験をなめらかにしていく一方で、いま・ここでしかできない「Premium Analog」な体験が光を浴びていく
というのをキーワードとしてワークショップ形式で参加者を交えながら行われるセッションです。
ツクルバの中村さんをモデレータとして、内山さん、松田さんをお迎えして始まりました。最初はお二人の自己紹介からです。
内山さん
U.company 代表取締役
リクルートコスモス入社ということで、しかも1968年生まれなので、LIFULLの井上さんと同期入社ではないか・・・?という気がしました。
経歴としては、不動産系の会社をいくつか立ち上げながら、今はコンサルと数社の役員をしていらっしゃるとのことです。
今までやってきたことを一言で言うと、仕組みをデザインするということらしいです。
リノベーション会社で多くの物件のリノベを経験されてきた様子がスライドで説明されました。
リノベーションとは、駄目な物をきれいにする手段ではなく、社会の問題解決に必要な手段であることと捉えています。
プロダクトアウトではなく、マーケットインではなく、マーケットアウトであること。
マーケットアウトというのは、未来に視点が向いているところが特徴です。
ぱっと言葉で説明することが難しいので、スライドの画像をそのまま貼ります。
製品を売るのではなく、顧客の人生を豊かにすることが目的であり、それはまだデジタル100%ではなく、アナログの力が必要なのではと思っているとのことです。
空き家問題は問題ではなく、ポジティブに言い換えると空き家を使って新しいビジネスを起こすチャンスだ!と考えているとおっしゃいます。
メソッドとしては、「ターゲットの潜在的なストレス」×「問題解決のためのソリューション」×「実行力」があってのテクノロジーであり、その3つの掛け算で構成される「想い」が最重要であるというように表現しました。
それぞれ、マーケティング、知識、マインドというように置き換えられます。それらがあって、テクノロジーでスピードやスケーリングを実現するからこそ意味があると。
最後に、瀬戸内海のとある島を紹介して、「自分はこの島に行って非常にいい島だと思ったが、データだけ見たら人口も少ないし魅力的に見えない。でもだからこそ、東京のように坪単価1000万円のような土地ではないからこそこれからは価値があると思う」という言葉で締めくくられました。
僕も8月に、友人や会社の後輩7人で瀬戸内海の無人島に1泊2日したんですが、「コピーできない体験」というのをしました。決してデータにできないような、その場にいるからこそ魅力があった体験だったので、めちゃめちゃ仲良くなりましたし、価値が高いと思いました。その時の実感に近いお話だなと思いました。
続いて、アルティコの代表取締役、松田さんからお話です。
NIKEの取り組みについて、デジタルとフィジカルが結びつく体験について話が始まりました。
走った距離や、場所をヒートマップ的に地図に落とし込むようなプロジェクトや、5km走るごとに次の人に靴を引き継いでその人も5km走らないといけないようなキャンペーンなどの話が出ました。
次に東日本大震災のときの、帰宅難民の方が歩いて帰宅するのが大変だったときの経験から、やはりいざとなったときに自分の体で動かして行動していきたいという思いから、onyourmarkという媒体を同年8月に立ち上げたとのことです。
Webの情報というのはパーティクルになってしまう、部分的になっていくので、ここはあえて紙の雑誌形式の媒体で発信しています。これを松田さんは「バンドルする力」と表現しました。
続いてツクルバの中村さん
創業7年目、100人規模の組織
Co-baというシェアオフィス、cowcamo(リノベーション)、コミュニティテック(KOU)など
スタートアップなどが、与信が弱いためにオフィスを借りにくいといった不に対して、サービスとしてオフィスを貸すというソリューションを展開しています。
このリモートワークなどが流行ってきた時代にさえもオフィスが必要な理由として
・そこにリアルで集うコミュニティがあること
・アイデンティティを象徴していること
・自分の働き方を編集する余白があること
を挙げています。
余白!先週のイベントでも聴いたワードです。最近、共感とか余白という言葉をめちゃめちゃ聴きますね。これからのキーワードっていう感じがします。
Cowcamoの話もありましたが、特におもろいなと思ったのはiPhoneアプリです。Spotifyといった音楽ストリーミングアプリって、気分ごとに音楽を選択することができますよね。リノベーション物件もそんなふうに、買うかも!ってときから気分で選べるのが重要だと思っているので、UIUXを寄せてアプリを開発しているという意見がとても面白いと思いました。
・網羅性よりも、セレクトショップ感
・レコードを発掘するような手触り
・生活者が育てていく住まい
コミュニティコイン、KOUの話題が出ました。これもめっちゃ面白いですね。これ単体でつかうというよりは、API化してすぐ使えるようにしていろいろなサービスがサービス内通貨をビルトインできるようにするほうが面白い世界なのかなーとは思いました。
ていうか、今調べた感じだとなさそうなので、コイン発行API作ってみようかなと思いましたw
僕もブレストツールでアイデア出してくれた人にコインを渡すような実装をしてみてもいいかなと思いました笑
すべてがサブコミュニティになっていく時代においては
・「頼る」ことから始まる物語
・持っていることに意味のない「おかね」
・GIVEを円滑にする「いいわけ」
質疑応答
・ARをアナログに掛け合わせていくことについてどう思うか?
→運動していない人を動かすことがとても難しいと思っていたのに、ポケモンと掛け合わせて実現されたのでショックだった
→ARに限った話ではないが、例えば地方で、スキー場やっている人は夏場仕事がないといったアナログならではの失業があるところに、デジタルが関わることで有機的に新しい仕事やコミュニティと繋がっていくようなことができると嬉しいと思っている
・オンラインでできること、できないことは?(これは僕の質問です)
→フィジカルに動かすというところだけが残るのでは?
脳は実は付随運動のほうが多い。心臓の動きとか。デジタルとアナログの過渡期の問題。
ほとんどの人が自分のやりたいことをわかっていない。条件検索なんてできない。
選択肢が増えているので、選べなく、わからなくなってきている。
入口が足りない。地域性のような部分、マンションのコミュニティがアナログで大事、残るのでは?
営業の役割→最後の背中を押してあげる。
最後の薄皮。福岡さん(生物学者)
フローの情報はアナログに残る。食べて出ていく、というのは残る。
・どんな未来が嫌か?
→意思決定を奪われる未来は嫌だ。AIによって。
→人肌を奪われる未来。旅とか、食とか。→現地で食べるから美味しい、というようなこと
Session3
2020年以降の社会課題とどう向き合うか
モデレーターに国土交通省の坂根さんをお迎えして始まりました。
僕はアイデア出しのツールを作っていることもあり、VISITSの松本さんが気になって参加しました。
1.2020年以降の日本社会の本質的な課題とは
2.日本が豊かな社会を築いていくためには?
3.新しい社会を支えるテクノロジーや社会システムはなにか?
まずは1.から
VISITSの松本さん「ゆでガエル」です。と
何がなんだかわかりません笑
これは2020年以降ではなく、20年以上前から起こっていることですと。
いわゆるゆでガエル現象と呼ばれるもので、カエルを熱湯に入れるとすぐに飛び出しますが、
ゆっくりゆっくり加熱していくと気づかないまま死んでしまう。
20年前と比較して、海外の方がよほど物価が高くなった。
松本さんが20年ほど前に新卒だったときはまだ日本のほうが凄い裕福な国だったと感じたようです。
平成の間に企業の時価総額ランキングも大きく変わりましたし、おっしゃる通りだと思います。
もっというと、中国が伸びたのではなく、日本が落ちているということもあるという見解を披露しました。
松本さんはVISITSでGoogle Next'18でパートナーシップをGoogleと結んでいる。
経歴の話になりました。
リーマンショックで、AIでトレードを予想していたことに限界を感じたそう。
AIが教師データからしか学べないから駄目だったと思っているのですが、日本の教育システムもそうじゃないかって結論に至った。
ピーター・ティール「多くの人が気づかない大切な真実に気づきなさい」
それを数式で算出していくという特許技術を発明している。
目利きがある人の確率分布を取得して、次に、信頼している人たちが発言していることの共通項をベクトル化して収集し、最も目利きがある人が何をいっているかを取得することで、これから未来に起こることを科学的に予想する。
次はDiDiモビリティジャパンのLinさん
新卒でやっていたトレーダーの仕事が、そのうちAIに駆逐されるのではないか?と思い、テクノロジーの道に進んでいます。
副社長をやっています。
本質的な課題は少子高齢化、労働力の不足だと思っています。
特にタクシー業界に着目し、いかに運転を効率化するか。AIを使ったタクシー企業への発注システムで中国では成功しています。
タクシー業界は特に平均年齢が高いため、AIを使って解決に取り組む必要性があると思っています。
次は梅澤さんの見解です。
観光立国として、都市の魅力度を上げたり、文化産業立国になっていくのが重要なテーマだと思っています。
クールジャパン戦略に関わっていらっしゃる中で、食がキーになると思っています。
世界で一番三ツ星レストランが多い都市が、東京や関西らしいです。フランスですら日本より数が少ないということです。
そこまでだとは思っていませんでした。しかも外国のミシュランという基準で評価していただいているのがすごいですね。
気候と文化と食事(ともう一つ聞き逃しました。。。)がキーになるということで、日本は全て揃っているらしいです。
イギリスの雑誌?が出している世界で住みやすい街ランキングでも東京がずっと1位または2位をキープしています。
そう思うと日本って凄いんだな・・・お金に変えられるかどうかという点があるけど、国が持っているポテンシャルはまだまだ残っている。
NEXTOKYOというプロジェクトで動いています。
TOKYOの再開発に対して
・オフィスや住宅つくりすぎじゃない?
・街同士がどんどん似てきてない?
・ハコだけ作って、中身の文化、キャラクターが追いついてないんじゃない?
という問題意識を出しています。
街ごとに個性があるのは前提とした上で、Creative, Tech, Fitnessの3要素を街に組み込んでいきたい、エッジを立たせていきたいと思っています。
イノベーションコミュニティを作るために、Venture Cafeで毎週木曜日にイベントを開催しています。
次は松本さんがイノベーションについて話す。
時価総額がどうなっているかというと国ごとに全く変わってきてしまっています。
国内と海外を比較すると、売上と時価総額の比率(確かなんかアルファベット3文字で表現するはず・・・)がまるで違うということです。
問題となっているのはイノベーション不足があると思っています。
一手段としては産学連携の不足で、学内の知見を産業界に導入できていないところ解決するというのがあります。
根本的には、世の中のテクノロジーのリテラシが低いことで、低いために技術に投資をしない、目に見える担保にしか投資しないということがあるので、日本はイノベーションが進まないのではという持論を展開されました。
松本さんとしては、大企業のエリートにはたくさん頭のいい人がいるのに、イノベーションのリングに上がらないのが問題じゃないのか、と主張します。
梅澤さんは、一言「我々が背中を見せましょう」とバッサリ。
イノベーションはそもそも数を売ってPDCA回さないといけないのに、承認フローとかゆっくりやっているからゆでガエルになってしまう。
減点表で評価しているとそもそも失敗しないと回らないのに矛盾しちゃっている。
そのへんがやはり日本はまだまだ遅い、とおっしゃっています。
Linさんがスライドを披露しましたが、何度見ても平成の間に時価総額が激落ちしている数値を見ると愕然としますね。
最後に「新しい社会を支えるテクノロジーや社会システムはなにか?」について話します。
松本さんは「エコシステム」といいます。
イノベーションは「技術革新」ではなく「新結合」であると。
クリエイティビティが新結合には必要だけど、その一つの有効な手段として、デザイン思考がある。デザイン思考は「目的」を作るのが大事。日本の教育は目的を与えられるけど、目的を作り出すのが大事。そして、目的を見つけるために「共感」が大事で、共感するから課題が見つかる。
今まで無かった目的を見つけるという意味でのクリエイティビティもあるし、ソリューションを別のところに展開するという意味でのクリエイティビティもある。
イノベーションのエコシステムの代表的なものは「教育」であると思っている。
最近は優秀層がイノベーションを起こそうとしている。給料が低くても、ストックを持つことでオーナーシップを持って働いていくことができる。
松本さんは最後に、起業するというのは、自分で何かを世の中に生み出し、それが人のためになるという経験をすること、それはお金になるかどうか以上に得られるものがあるというふうに語りました。最初から最後までイノベーションがいかに必要かについて熱く語る方だなと思いました。VISITSでやっているサービスにもその色が反映されているんだな、と感じました。
DiDiはまず大阪から展開しているそうです。東京の皆さんお待ち下さい、とのことでした。
最終Session
LivingTechの価値と未来
まずはLivingTechカンファレンスを開催したきっかけを話していただきます。
「
カンファレンスを開催することで、個々の会社が別個で動いているという現実を解決したいと思った。
それも、半クローズドな場で、意思決定ができるような人を集めて開催しようと思った。
」
とのことです。
なぜリビングテックというある種曖昧な名前をつけたのかというと、「境界線を溶かしたかったから」だそうです。
境界線を溶かす、というのは非常に面白い表現ですね。先程もあるソリューションがある領域でワークしなくても別の領域でワークするのが、ある種のイノベーションであるという意見がありましたが、そういうことだなと思いました。
今は専門家が問題解決できない時代になっているといいます。専門家がブレストしても意味がない。
この手のカンファレンスに人が集まるのは、何が起こるかわからないから集まるんだ、と言っています。
これは500%共感できます。
それがやりたいから僕もブレストツールを開発して、オンラインで気軽に人が集まれるような世界観を作ろうとしています。
しかし、業界自体のリテラシーをまず上げていくことが重要だとも内山さんがおっしゃいます。
ITに詳しい人が、業界の支援を行ってほしいという発言がありました。
山下さんがそこに、当の業界人たちは危機感がないから全然やってくれないというようにツッコミを入れて、おっしゃる通りだと思いました。
僕も結局そこだと思うんですよね。ユーザーが課題を感じてないからどうしようもない。
別の話になるのですが、内山さんが古い家をちょっと手直ししたいときに、家電量販店は使い物にならなかったけど、町の電気やさんはとても優秀だったということで、職人とエンドユーザーを直接つなぐのが非常に市場が大きいし、有力だなという話がありました。
パーソナライズがGoogleによって進められている世の中で、セレンディピティ(偶発性)のある出会いが重要だし、そういったサービスが面白いのでは?という意見もありました。
個人的にも、LivingTechはコミュニティ化してしまって、クローズドながら本質的な課題を議論して、色々なアイデアや企画が生まれていくような場になっていけばもっと面白いなあというように思いました。
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