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あの朝にたくさん出会いたいから。

今年の目標の一つに「良質な睡眠を取る」というものを掲げた。

というのも、昨年は社会人人生初となる在宅勤務により、生活リズムが本当に乱れに乱れた。通勤の時間や身支度の時間が省力されたことにより、ギリギリまで寝てしまったり...。また、そんな生活が許されるため、深夜2〜3時まで作業をしてしまったりしてダラダラ起きていることなんてざらだった。

このままではダメだ!と思い、何とか規則正しい時間に睡眠を取ろうとしても、一度乱れた睡眠を改善することはなかなか難しいことだった。

睡眠不足になるとメンタルがヘラる説

正直、睡眠不足だったとしても、在宅勤務なら休憩時間中に堂々と仮眠と取ることができるので「眠い」といった肉体的な疲労の観点ではさほど気にならなかった。

けれど、私が睡眠不足に陥ったことで受けた実害は「メンタル」だった。もっとカジュアルな言い方をすると、睡眠不足になるとメンタルがヘラるのだ。

睡眠不足の状態で勤務を始めると、全てのことにおいて後ろ向きになってしまう。また、いつもの自分なら軽やかに受け流す他人からの毒も、なぜか心に深く染み付いてそのことに囚われてしまう。そして、その人に対して攻撃的になってしまう。在宅勤務により、いつも以上にコミュニケーションを取ろうと思った時に、このメンタルだと壊滅的に上手くいかないことが多かった。

昨年の在宅勤務でこんな経験をした人は多いのではないだろうか?

「睡眠」に本気で取り組む女子高生のお話

そんな睡眠不足に悩まされた私が、まるで処方箋のように助けられた作品が『ねるじょし』だった。

『ねるじょし』とは、その名の通り「寝る」ことに情熱を注ぐ女子高生のお話だ。ギャグマンガとしてカテゴライズされる作品だが「睡眠」に関する本格的なライフハックが描かれている。

主人公である女子高生の"ルネ"は学校で女子高生のように振舞う一方で、家では、良質な睡眠に情熱を燃やす熱血女子だ。

彼女は良質な睡眠を取ることを「エボる(エボリューションの略)」と言い、ことあるごとにこの決めゼリフと共に読み手である私たちに今すぐできる睡眠ハックを教えてくれる。なぜ、彼女がそこまで睡眠に情熱を燃やすのかは、女子高生らしいちょっぴり切なくて可愛い理由が隠されているのでぜひ作品を読んで確かめてほしい。

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『ねるじょし』から学んだおすすめ睡眠ハック3選

本作は全3巻ですでに完結している作品だ。毎話必ず睡眠ハックが登場するので、トータルで30個以上の睡眠ハックが登場する。

睡眠ハックといっても、食事だったり運動だったり、日々の習慣だったり...。本当に様々なものを紹介しているのだが、特に私が実践しているおすすめの睡眠ハックを3つ紹介したい。

①手浴

『ねるじょし』30話に登場するこちらの睡眠ハック。文字通り手だけ入浴するというものなのだが、例えば疲れてお風呂に入る気力がない時におすすめの方法である。

洗面台に44℃くらいのお湯をはり、好みのアロマオイルを2〜3滴入れる。そこに10分ほど手を浸けるというものだ。そうすることで血流が良くなるためリラックスして寝付きが良くなる。さらには、眼精疲労や肩こりも気持ち緩和された。

②もう一人の自分に委ねる

寝る前に突如私を襲う、不安やイライラ。気にしないで寝ようと思えば思うほど、寝れないという負のスパイラルに陥るのだ。

本作では、主人公・ルネが鏡を見つめながら、このモヤモヤした感情をもう一人の自分に全て委ねる...といった具合で解消していたが、私はこのモヤモヤをアプリに書き込むようにしている。

muute」というアプリがあるのだが、自分の感情をこのアプリに書き込んでいくことで、その感情や思考のパターンをAIが分析してくれるのだ。

こうしてモヤモヤを言語化して書き連ねていくと、1週間前も同じようなことで悩んでいたり...。自分のことを客観的に見つめられるようになり、一呼吸おいて寝られるようになった。

③掃除、整理整頓

ストレスは睡眠の大敵。ストレスは人から受けるものだけではなく、部屋が汚かったりするだけで無意識にストレスが溜まっていく。ストレスが溜まるとイライラして眠れない...。そんな負のスパイラルがある。

ただでさえ、在宅勤務で動く時間がめっきり減ったので、散らかっていようがいまいが、必ず1日に1時間ほど部屋を整える時間を作るようにした。掃除はもちろん、花を飾ったり部屋の模様替えのようなことも積極的に行うようにした。完全に気持ちの問題かもしれないが、するとしないとでは自分の中のすっきり具合が全く違う。寝る前にあれこれ考えて悩んでしまう...といったことも少なくなった。

あの朝に出会いたくて。

徐々にではあるが、この睡眠ハックを取り入れたことで、本来寝るべき時間に睡眠を取って気持ちよく目覚める朝が増えていった。

眠りに落ちる前の気持ちい良いまどろみや、その時に見た夢よりも、私が一番感動したのは朝だった。

しっかりと休息が取れて心身ともにリセットされた次の日の朝は、五感がすごく研ぎ澄まされているような気がした。

いつもと同じコーヒーだけれど、その香りに目覚めのスイッチを押されるような感覚。外から聞こえてくる人の声も朝特有のキンとした寒さも。全てが自分の体に染み込んでくるような、そんな不思議な感覚を感じた。

今年は、あの朝にたくさん出会いたい。

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