ときぐすり
溶けていたから
わかったの
もはや 厭わなかったから
浸ることの多幸感
いくらでも思い出せる 色彩の印象
始まりがあって
いろんなピークがあって
ちゃんと終わりがある
なんとなくわかるときが 孤独
共に
終わりの美しさを感じる わたし
はじめからわかっていたことの不思議
味わいに来ているという感覚
されど浸る 情を学ぶ
いったい どこまで 溶かしちゃったのだろう
もう
思い出せない
あんなに顔を覗かせていたいきものたち
2度とおんなじにはなれない
もう
血肉になってしまった
細胞の隅々まで
いきわたらせてしまったようだ
2024.4.8
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