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「新しい」自分になる方法

会社でも「仕事」、家でも「仕事(サービス残業)」、土日も「仕事(サービス残業)」というような日々が続くと、どんどん頭が働かなくなっていく。

「仕事」はできているのだが、常にイライラしていて、人様に攻撃的な態度を取るようになったりする。何より、昨日と今日の区別がなく、この暮らしが永遠に続いていくように感じられ、精神的に追いつめられていく。何をしても楽しめず、苛立ちが募るばかり。仕事の内容が問題なのではなく、仕事から離れられないサイクルにハマってしまっていると、心身ともに、不健康になってゆく。

そんな前職の反省を踏まえ、今は暇な事務員として働いている。とはいえ、手持無沙汰というのも、それなりにストレスになることを知った。暇な仕事を終えて、そのまま家に帰って、ダラダラスマホをいじっていると、それはそれで鬱々としてくる。

というわけで、定時で退勤できたら、何かしたほうがいい。わたしのアフターファイブの過ごし方について紹介をしたい。


【1】映画館で映画を観る

映画館に行くのは、頭の切り換えにはちょうどよい娯楽だと思う。暗い空間に入り、2時間程度、世間や街の空気とは隔絶される。大画面と大きな音で、空調設備も整っており快適。外国語やアニメであれば、より違う世界に行ける。

都内の映画館の場合、会員向けの割引サービスが結構あるので、それを利用すると、それほど懐にも響かない。わたしは1,900円で映画を観ることはない。会員デーとか、サービスデー、クーポンなどを利用しているので、1回の出費は1,100円から1,300円の範囲内に収まっている。クレジットカードで支払えば、ポイントも貯まるので、通いやすいシネコンの会員になっておくとよいと思う。

というのも、わたしは、自宅のテレビ画面で映画を観ると、全然集中ができないし、たいていの作品をつまらなく感じるので、気分転換どころかストレスになる。

映画館に行くだけで、「元を取りたい」という貧乏性ゆえの動機付けが高まるので、1.5倍ぐらい優秀な観客になっていると思われる。

【2】資格の学校に通う・習い事をする

わたしは今資格の学校に通っている。少人数に対して手厚くやっている塾っぽいところだと受講料が高かったりするが、大手の大人数を想定したところだと1時間当たりで計算すると1,200~1,500円ぐらいの授業料だったりするので、すごく安いと思う。

社会人を対象として、講師の先生方もプロなので、「仕事で疲れているのに勉強して偉いですね」と労ってくれる。それも地味にうれしい。

知り合いが増えたりはしないが、なんだかんだで人と一緒に勉強するのはいい。あと、自習室が使える学校もあるので、早めに行って勉強するのもよい。

【3】カフェ・ファミレスで勉強や読書をする

【2】の勉強にも関連するが、勉強はインプットだけでは定着しないので、問題演習などのアウトプットをする時間の確保も必要。ポイントとしては、テーブルがそれなりに大きい店に行くようにしている。教科書とノートを広げて勉強できないとストレスが溜まる。あまりにパーソナルスペースが狭く、テーブルとテーブルの距離の近い店も避けたいところである。

で、これはチェーン店でも、全店が同じレイアウト、規格であることは、ほとんどないので、実際に店を利用して、雰囲気や客層の合うところを探すしかない。いろんな店に行って試すのも、目先が変わるので、よいと思う。

2時間ぐらい集中して勉強すると、やはり達成感もある。18:30より前に軽く食べて勉強すると、体力を回復をさせることもできる。食べるのを後回しにして、22:00とかに食べると、翌日にだるくなったりするので、おすすめしない。

(前職のときは、22:00ぐらいに食べて、気絶するように寝て、翌日の6:30ぐらいには家を出てたんだよな、すげえな自分)

本の場合も同じで、自宅の机やベッドとは違って、喫茶店の方が集中して読めるような気がする。あえて読書の時間を確保するのもよいと思う。

【4】銭湯に行く

交互浴(風呂と水風呂)なんかをやると、頭も体もすっきりして、リセットされる。冷房で体がだるくなっている人には温浴効果もあるのでよいと思う。

【5】ウォーキング・散歩

電車には乗らず、定期区間の2、3駅分(5km)ぐらい歩くと、いろいろ発見があって楽しい。ただ、真夏にはおすすめできない。9月下旬から、6月中旬ぐらいの日差しと気温が高くないときを狙わないと、むしろダメージを受けてしまう。


こんな感じで、退勤後にいろいろやると、翌朝の職場を「やや浦島太郎状態」で迎えることができるのだ。

あれ、今日、何をしなきゃいけなかったんだっけ? 

というところからスタートする。ワーカホリック状態だと山積している仕事のリストで頭が占拠されているので、そんなことを考えるまでもない。優先順位もわかっている。朝から超絶イライラしている状態である。仕事以外のことを何もしていないと、確実に行き詰る。

今は、朝、同僚と顔を合わせたとき、新鮮に感じられるし、連続性は保ちつつも、ちょっと記憶喪失状態で仕事に取り組むので、仕事自体も楽しめる。

それは前日の退勤後に、新たな経験、新たな情報を取り入れ、職場と隔絶する時間を確保した結果なのだ。退屈に負けないためには、新しいことを経験するしかない、というのが最近の学びである。

責任がないから、そんな気楽なことをしていられるのだと思うが、責任がある管理職のときも、そういう風に過ごしていれば、あんなに不機嫌に働かずに済んだのではないかと思う。

「休むこと」「遊ぶこと」は、仕事や職場のためにするのではなく、自分の心の健康を保つために必要なのだ。いうなれば、人生のタスクであると思う。だって、人生の最後の最後まで一緒にいるのは「自分」だけなのだから、その「自分」がボロボロになってしまったら、いろんなことが立ち行かなくなってしまう。

ここ最近は、「新しい自分」になれている日が多い。頭が一度リセットされている、という感覚があるので、とても調子がよい。ただ、やはり毎日、仕事帰りに出かけていると、疲労が蓄積するので、これも塩梅である。週3日、4日の実施を意識して生活するようにしている。

同じ場所は「安心」できるのだが、それはつまり、その空間にすでに「飽きている」という証拠でもある。飽きること、慣れること、親しみも大事なのだが、そこから抜け出して、「新しいこと」に驚いたり、違和感を覚えたり、知らない風景を眺めることで、脳が喜んでいるような気がする。

やはり、生活の中で行く場所が「自宅」と「職場」だけでは少なすぎる。本当、自分のご機嫌をうかがうのも、面倒くさいのだが、それを放置すると、ある日、突然崩壊するので、セルフケアの一環として続けていこうと思う。

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佐藤芽衣
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