#映画感想文227『マッシブ・タレント』(2022)
映画『マッシブ・タレント(原題:The Unbearable Weight of Massive Talent)』を映画館で観てきた。
監督・脚本はトム・ゴーミカン。出演はニコラス・ケイジ、ペドロ・パスカル。
2022年製作、107分、アメリカ映画。
今さら、ニコラス・ケイジか、と思って見に行ったら、とんでもなく面白かった。おそらく、わたしがこれまで観たコメディ映画の中でトップである。
落ち目の俳優ニック・ケイジをニコラス・ケイジが演じている。近年、ヒット作に恵まれず、監督に直接売り込みをしても断られたり、妻とは離婚して娘とは離れて暮らしている。踏んだり蹴ったりで、彼は俳優業引退を決意する。しかし、ホテル暮らしをしていたため、60万ドルの支払いをする必要がある。そんな彼のところへ、スペインのお金持ちの誕生日パーティーへの出席するだけで100万ドルもらえるというオファーが舞い込む。いやいやながらも、ニコラス・ケイジはスペインに行くことを決める。
そして、スペインのオリーブ園の所有者である富豪の家に行くと、実はその人は武器商人のマフィアで…、と恐るべき実態が明らかになっていく。
とまあ、あらすじだけで、そこそこ面白いのだが、幾重にも入れ子構造になっているマトリョーシカムービーなので最後まで飽きさせない。
デミ・ムーアも出てきちゃうし、ニコラス・ケイジファンなら、過去作品への言及もたくさんあるので、さらに楽しめるだろう。
スペインの大富豪のハビ(ペドロ・パスカル)の好きな映画ベスト3は、
第1位 『パディントン2』
第2位 『カリガリ博士』
第3位 『フェイスオフ』
とまあ、映画の中にいくつも映画が出てくるし、映画の中で映画が作られていく。エブエブと比較して論じている人も多い。あり得たかもしれないもう一つの人生が描かれていることは確か。
ただ、エブエブより、コメディとして笑えるシーンがたくさんあった。これはちょっと見ないともったない。本当におすすめです!