ニューヨーク紀行⑥ 出発の日、空港で。
お待たせしました。
やっと飛行機に乗る回です。
↓これまでのストーリーはこちら
直行便のない関西エリア
関西エリアからニューヨークまでの直行便は出ていない。
成田空港経由の日本からの直行便と、
香港や中国、カナダ、はたまたハワイを経由するような経由便かだ。
海外国の経由の中にはトランジット含め40時間のものもある。
いやいや、TRANSITは参考にしたが、リアルトランジットは勘弁だ。
我々にとっては、もはや何しに行くのか分からなくなりそうな時間経過なので、迷わず直行便を選んだ。
出発時間の都合でニューヨーク州の空港J・F・ケネディではないが、
伊丹→成田→ニューアーク・リバティ
という流れがこの時のベストだった。
例の航空会社に乗る
成田までは国内線なので、ANA。
成田からはいよいよ本拠地の航空会社に搭乗だ。
アメリカ系の航空会社は複数あるが、我々はユナイテッド航空でニューアークまで向かう予定だ。
ユナイテッドは9.11の同時多発テロ事件でも利用された例の航空会社である。
この事件により利用客が激減。経営悪化しまくりの大変な時期を乗り越えているこの会社は、また別に、乗客の引きずり下ろし事件も起こした。
ふたりとも「そんなことあったよね〜」くらいに呑気に話してはいたが、私はアジア人であるがゆえの壁など、引きずり降ろされたらどうしようかと不安の欠片がほんの数%だけ残っていた。
まさかの、乗る前に止められるの巻
一応先に断っておくが、先述の絡みでここから先は人種問題の話かと思いきや、単なる旦那くんの失敗談(?)なので、リラックスして読んでいただきたい。
成田で、国内線から国際線へ乗り換える。
国際線となったことで、一層セキュリティチェックが厳しくなった。
この日2度目の保安検査を終え、出国審査に向かう。
出国審査では私が先陣を切った。
(パスポートを見せている時ってなんでこんなに緊張するんやろう・・・)と呼吸浅めで無事に通過し、ほっとした。
さぁ、日本、出るでぇ!と思いながら振り返ると、旦那くんの前には何やら別のスタッフが出てきているところだった。
「ちょっとすみません。」
そう声をかけられた旦那くんは、一日に何人が通るんだろう…という別ルートの通路へ連れて行かれた。
え?
え???
初っ端から何してん・・・!?
ソワソワと待っていたら、無事に出てきた。
何があったのかと聞けば
「いや、俺もよくわからん。けどパスポート確認された」
らしい。
瞬間、二人には1つだけ共通の原因が思い浮かんだ。
パスポートの写真が変、ということだ。
今思えば、そんなことあるかいな、と思えるが、本気でその線あるよな…と二人で話していた。
張り切って更新したパスポートの写真は、「も」とか「め」とか言いそうな瞬間を切り取った、なんとも言い表せない口元をした写りだったのである。
もともと旦那くんは、浅黒い肌の色をしており、どちらかと言えば濃いめの顔つき。剣道で鍛えられたその目つきは、なかなか鋭い。
おまけに髪型が伸びているときで、生まれつきの特殊な天パー具合も際立っている。
そんな若干の日本人離れ系男子が、口元をもぞもぞさせて半笑いで写っていたら誰でも怪しむだろう。
偽造パスポートだと思われたのであろうか・・・
未だに謎だが、事なきを得る。
さて、続いてはいよいよ搭乗口での最終チェックである。
国内企業の安心感ももはやこれまで。
待合スペースには日本人がすっかり減って、帰国者のアメリカ人が多い印象だった。
本拠地のスタッフとアイコンタクトを取りながら一歩ずつ進んでいく。
またも緊張の時が流れる。
しかし、まぁ、バーコード確認だけだから楽勝だ。
それに、先ほどのハプニングを思えば大したことはない。
何やら唯一の日本人スタッフが大きな声で案内している。
「チケットに書かれた番号を呼ばれた方はこちらにお願いします」
私の番号は飛ばされた。
呼ばれる番号は少なさそうだ。
なんの番号だろう?直前の席の調整とか入るのかな?なんて考えながら、隣の旦那くんの番号を見ていた。
ここでも彼は呼ばれたのであった・・・
長くなっちゃったので、次回書きます。
つづく。
いや、飛行機乗られへんがな!
はやくニューヨークに着きたい。
この記事が参加している募集
マガジン「愛おしき日常」を書籍化するのが夢です。 いただいたサポートは、そちらの資金として使わせていただきたいと考えています。 スキ♡も、いつも励みになっています!ありがとうございます。