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第25週 世界で活躍する女性 藤村実穂子

はじめに

第25週の世界で活躍する女性はメゾソプラノオペラ歌手の藤村実穂子さんです。


メゾソプラノ歌手になられるまで

藤村 実穂子(ふじむら みほこ)さんは1966年岐阜県(多治見市)のご出身です。

東京芸術大学音楽学部声楽科を卒業され、同大学院修了後、ミュンヘン音楽大学大学院に留学し研鑚を積まれます。

在院中の1994年ワーグナー・コンクール(バイロイト)で1位を獲得されています。

またマリア・カナルス・コンクール優勝など数々の国際コンクールに入賞され、2000年までオーストリア、グラーツ歌劇場の専属歌手として活躍されます。


バイロイト音楽祭での活躍

2002年、バイロイト音楽祭の『ニーベルングの指環』において、日本人として初めてフリッカ役(『ラインの黄金』、『ワルキューレ』)という大役に抜擢され、一躍注目を浴びられます。

その後も同音楽祭に毎年主役で出演し、9年連続出演という日本人初記録を立てると同時に、ワルトラウテ(『神々の黄昏』)、エルダ(『ラインの黄金』、『ジークフリート』)、ブランゲーネ(『トリスタンとイゾルデ』)、また2008年には新演出で『パルジファル』のヒロインであるクンドリーという超主役を、2年連続で歌っておられます。

日本での活躍

2001年~2004年の新国立劇場における『指環』上演、いわゆる「トーキョー・リング」ツィクルスのプレミエに藤村実穂子さんは登場され、フリッカ、ワルトラウテを歌い絶賛された。

その後も同劇場には『ドン・カルロ』、『イドメネオ』で出演、また新日本フィルハーモニー交響楽団との『ばらの騎士』、『ペレアスとメリザンド』及び「大地の歌」、NHK交響楽団との「第九」、「交響曲第3番(マーラー)」、東京、大阪、名古屋での「歌曲の夕べ」(NHK教育テレビ「芸術劇場」にて放映)、NHKニューイヤーオペラコンサートなどに出演されています。

CDについて

2009年マイケル・ティペット作曲『我らが時代の子』(コリン・ディヴィス指揮、ロンドン交響楽団)のCDで第51回グラミー賞最優秀歌唱パフォーマンス賞にノミネートされ、注目を浴びられました。

また2010年に発売されたCD『ドイツ歌曲集』(リュッケルト歌曲集、ヴェーゼンドンク歌曲集ほか)でレコード芸術特選盤に選出されています。


また東日本大震災に非常に心を痛め、被災者救援チャリティーコンサートのために、過密なスケジュールを繰り合わせて急遽日本に帰国し、2011年4月10日ズービン・メータ指揮N響「第九」公演(東京文化会館)、2011年6月5日ケント・ナガノ指揮青学管弦楽団ベンテュス編曲5つの日本歌曲(青学講堂)、2011年10月19日HOPE JAPAN(日本歌曲5曲アカペラ、東京文化会館)の各公演に、無報酬で出演されました。


世界での活躍 

藤村実穂子さんは

今まで

ミラノ・スカラ座、ロイヤル・オペラ・ハウスロンドン、ウィーン国立歌劇場、バイエルン州立歌劇場、ザルツブルク祝祭大劇場、ブエノスアイレス・テアトロ・コロン、フィレンツェ五月音楽祭、シャトレ劇場、マドリードテアトロ・レアル、ザクセン州立歌劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、ルツェルン音楽祭、ナポリ・サン・カルロ劇場、ジュネーヴ大劇場、エクス=アン=プロヴァンス国際音楽祭、ヴェローナなどの著名歌劇場、音楽祭に定期的に出演しておられます。

また、コンサート歌手としても

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

バイエルン放送交響楽団

ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

ローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団

ロンドン交響楽団

パリ管弦楽団

 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

フィラデルフィア管弦楽団

ワシントン・ナショナル交響楽団

モントリオール交響楽団

ルツェルン祝祭管弦楽団

ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団

バーミンガム市交響楽団

バンベルク交響楽団

マーラー室内管弦楽団

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

北ドイツ放送交響楽団

ロシア・ナショナル管弦楽団等とも定期的に共演し続けておられます。


欧米で認められる初のオペラ歌手

それまでの日本人オペラ歌手は、有名歌劇場で歌った経験がある、あるいは日本人の役である「蝶々夫人」(ソプラノ)で欧州歌劇場を一時回って歌ったことがあったということを日本で売りにして、欧米よりも日本国内で有名になった。

藤村 実穂子さんは彼女たちとは大きく違い、その活動のほとんどを欧米で、しかも不断に行っておられます。

海外に居住する日本人音楽家は数々いるが、欧米で「最高のメゾソプラノの一人」と呼ばれ、フリーでここまで引っ張りだこで活躍し、また日本人の容姿であるのに欧米人として、一流の欧米歌手達と一緒に舞台に立って演技をし、「女神」「スター」「これ以上の適役歌手はいない」と各誌で絶賛される日本人歌手はこれまでいなかったそうです。

「日本人だから」という理由で自動的に「蝶々夫人」として起用されるのではなく、声楽技術、演技力といった実力で歌劇場や指揮者に気に入られたという、いわば本場で認められた初の日本人歌手と言われます。


藤村実穂子さんの受賞歴

藤村実穂子さんは以下の賞を受賞されています。


受賞歴
第12回出光音楽賞(2002年)
第54回芸術選奨新人賞(2003年)
第37回エクソンモービル音楽賞洋楽部門奨励賞(2007年)
第44回サントリー音楽賞(2013年)
紫綬褒章(2014年秋)


藤村実穂子さんの最新情報はご本人のオフィシャルサイトでみることができます。




めぐめぐがすごいと思う藤村実穂子さんのこと

1欧米で普段なく活躍され一流と認められているメゾソプラノ歌手であられること

2日本でも定期的にコンサートを開かれその素晴らしい声を多くの方に届けられていること

3そしてチャリティーコンサートを行われるなど、社会的にも大きな貢献をされていること。



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