【3分でわかる】『六人の嘘つきな大学生』レビュー
あらすじ
誰もが憧れる大手企業スピラリンクス。
1万人の就活生の中から選ばれた6人に告げられた最終試験の内容は『グループディスカッション』でした。
ディスカッションの内容によっては全員の内定もありえると言われた6人は、1ヶ月後の最終試験に向けて可能な限り時間を作り対策を練り始めます。
最初はぎこちなかった6人も、時間が経つにつれて互いを尊敬し合う仲間のような関係になっていき、『絶対にみんなで内定をもらおう』と誓い合いますが、最終試験が間近に迫ったある日再び人事から1通のメールが届きます。
その内容は『採用を1人のみに変更し、グループディスカッションの内容は誰が内定者にふさわしいかについて議論してもらう』というものでした。
最終試験当日。
6人は内定者を選ぶために『複数回に分け自分以外の誰かに投票し、総投票数が多かった人物を内定者として推薦する』という方法を選びますが、ふと会場の隅に不審な封筒が置かれていることに気づきます。
封筒の中身は6人それぞれの知られたくない過去が記された告発文でした。
信じられない過去が次から次へと明らかになっていき、他人を信用できなくなっていく6人。
そんな中でも無情にも時間は過ぎ、投票の時間は迫っていきます。
はたして、6人のうち誰が内定を勝ち取るのでしょうか。
続きは本作でお楽しみください。
みどころ
1)剥がされていく優等生の仮面
本作のみどころの1つである謎の告発文。
会社の人間が置いたのか、それとも6人のうちの誰かが置いたのかは最後まで分かりませんが、その内容は1人の就活生の人生を終わらせるには十分すぎるものばかりでした。
部活内のいじめで人を殺した、彼女を妊娠させたあげく中絶させ捨てた、中年層をターゲットにした詐欺をおこなっているなど、よくこれだけの内容が集まったなと感心してしまうくらいです。
大手企業の最終試験会場、しかも人事の目があるところで自分の悪事を告発されるのは、就活生にとっては恐怖そのものでしかないでしょう。
本当の自分を隠し、大人から好かれる優等生の仮面を被った就活生達。
徐々にその仮面が剥がれていく姿を、ぜひ映画本編でご覧ください。
2)本当の『嘘つき』は誰なのか
最終試験は、告発文の存在により『誰が内定者にふさわしいか』ではなく『誰が内定者にふさわしくないか』を決める場に変わります。
そしてその中で告発文を仕組んだ犯人探しにも発展していくのですが、これが本当に面白かったです。
推理がとてもシンプルで分かりやすいので、ミステリーが苦手な方も置いていかれずに楽しめるかと思います。
はたしてみんなの過去を暴き嘘をつき続けた『本当の嘘つき』はだれなのでしょうか。
最終試験が終わったその後も物語は進んでいくので、ぜひ最後の最後まで『本当の嘘つき』を想像しながらご覧ください。