喜びの源泉〜英語と先輩と私
みなさん、こんにちは!Meglishです。
秋の気持ちいい毎日、いかがお過ごしですか?
今回の記事はわたくし担当。いたく感激したお話です。
先日、柴田元幸さんの『ぼくは翻訳についてこう考えています』(アルク)を読みました。ある日、夫がにっこりしながら見せてくれたこの本の前書きには、大学で所属していたオーケストラ部(チェロ弾いてました)の先輩のお名前がっ!!ベテランエディターである先輩は、いつもほがらかで聡明で憧れのお方です。この本の発案、資料読み、選択、配置は全て先輩によるものとなっ!わあぁーすごいすごいすごいすご(以下省略)とメガネを輝かせた私は、すぐさま夫からこの本を奪い取りました。
シバタセンセイ(帯での表記を拝借)はアメリカ文学者・東大名誉教授・翻訳家であり、かの村上春樹さんのまぶだちです。帯には、村上さんがシバタセンセイのことをこう書いています。
「能力が有り余って、溢れてこぼれ落ちている人」
ひぃ!!あの村上さんをして、こう言わしめるお方、シバタセンセイ。。。そしてそのお方に感謝されてるお方は私の先輩なのですよ、えっへん。なんたる誇らしさっ!
と、終始不思議に胸を張り、メガネと心を踊らせながら読み進めたこのご本。翻訳にまつわるシバタセンセイの100個のことば+αが、さまざまな本や雑誌記事、インタビューの中から抜粋されて、まとめられています。
「翻訳」という視点からの英語の勉強もできます。たとえば
・beginは「始める」か(〜しだす、との考察)
・誤訳が多いhurt(傷つける→痛くさせる)
・訳者泣かせのturn(訳出するかいなか悩ましい)
などなど。他にも仕事としての側面、教えるときに大事にしていることも詰まっていて、読みながら、おおおおの連続。中でもぐっときたのは
「読むスピードで訳す」
「とりあえず先へ」
「受験英語が役に立つ」
そして、最後の「英語を読める喜び」にも大きく頷きメガネをずらした私です。シバタセンセイいわく、
『常に英語という外国語が読めて、感動できることの喜びがあり続けているのです。』
とのこと!ああああ、私もですーー。センセイもそうなのですねーーー。
感動や喜びの生み出すエネルギーの大きさ、改めて実感。引き続き喜びながら精進しますです。
明るいエネルギーは全編に渡って満ち満ちていて、中にはシバタセンセイが選ばれたひとことについて「メタコメント」を付け足しているところもあって、これがまた愉快なのです、くくく。
そしてこの似顔絵イラスト。
お目目がまん丸!
読み終えてすぐ、この本の「作者」(と、シバタセンセイが認定)である先輩にとても久しぶりにメールをしました。そうしたらすぐにあたたかい返信をいただいて(この時点で歓喜によりメガネ飛び)制作秘話を直接うかがいました、とんでもなく幸せな読者です、ぬおおお。
英語やことばの面白さ、日本語とのちがい、翻訳することの難しさ、理解できたり伝わったときの喜び、などなど「言葉好き」にはたまらない1冊です。ブックマンションの棚には来月置きに行きます(今回は非売品として!)。もちろん本屋さんにもありますので、ぜひ!
では最後に一句。
喜びを
伝えていこう
好きなことして