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🟣「藤」という花🟣
藤の花にご縁がある。
3歳から高3まで習っていた日舞は「藤間流」で、扇や浴衣に藤の文様が入っていた。
同じく3歳から通っていた幼稚園は、カトリック系の、モンテッソーリ教育を施していて「藤幼稚園」だった。
紫は母の好きな色だし、今年の私のラッキーカラーは藤色らしい。
私が生まれた埼玉には山がないので、千葉に来るまで藤という花は、藤棚から整然と垂れ下がるものだと思って育ってきた。
13年前。千葉に来て、初めての初夏。
車で国道を走っていると、何やら山の一部が紫色に見える。
近づいていくと、新緑の木々に覆いかぶさるように藤の花が咲いていた。
ぎょっとした。
一瞬、花とは思えないような質感。
桜ならすぐ分かるのだ。
薄紅色が枝を広げている様が遠目にも見える。
けれども、藤は自らの幹よりも、他所様の体を借り枝を借りる。
花は、まるでゾンビが体を乗っ取るように母体の木に伸しかかり、無遠慮にその房を重ねている。
初めて見た野生の藤。
木々の枝に絡みつき、自らの存在を主張するかのように花房を広げ、枝から垂れ下がり、山肌を占拠する。
整然と垂れ下がる、優美でおとなしいイメージの花の姿はなく、
強引でめちゃくちゃな花の姿がそこかしこに見られた。
桜にはない不気味さと色っぽさと野性味
自然の美しさの凄みがすべてそこにあった。
🟣🟣🟣
日本舞踊に、「藤娘」という演目がある。
松の巨木に絡んだ女性の藤の精が、意中の男性=松の木が意のままにならないことを嘆きつつ、酒に酔いしれて興に乗って踊る、というもの。
坂東玉三郎の藤娘は、どの場面でも本当に美しいが、
なぜ、「桜娘」でなくて「藤娘」なのか。
本物の野生の藤を見て、昔の人々の感性に深く納得した。
そしてその演目が、こうして現代まで息づいている理由も。
トップの藤の写真を、待ち受けにしようとダウンロードしたら、
なんと、4年前にも全く同じ写真をダウンロードしていた📷
やはり、藤の花にご縁があるらしい。
皆さんの思い出の花は、何ですか?
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