推しが尊すぎて、寺に石像作っちゃった聖徳太子
もふもふ動画で、慢性疲労を誤魔化している人間には見過ごせないテーマ。
タイトル:日本愛犬史-ヒューマン・アニマル・ボンドの視点から-
『日本獣医史学雑誌』
キーとなる言葉解説
犬塚:愛犬や、主人に貢献した犬を祀った石像や石碑。
日本各地に点在している。益獣としての山犬も含まれる事があるようだが、この記事は主にイエイヌを研究している。
義犬:忠犬よりも古く、一般的に使われていた単語。ただし
「忠犬ハチ公」のブランディングが成功しすぎて、この単語が廃れた。
西洋の動物観:旧約聖書によると、動物は支配する対象として書かれてい
るらしいです(創世記)。動物の墓を作らなかったそうです。
確かに、パトラッシュの墓って無いですよね。
日本の動物観:アニミズム(なんにでも霊が宿るよ付喪神)だし、輪廻転生の
概念あるので、犬塚が残っているのですね。
本の要点
国内に点在する犬塚の調査と逸話を紹介。また当時の風習・風俗の観点からも、犬(或いは犬塚)という存在がどう人々の生活に寄り添ってきたかのエピソードを紹介している。
『播磨国風土記』には4~5世紀ごろの愛犬の逸話があり、日本には犬好きが4世紀から居たようです。
犬であろうと、大切な家族のためにお墓を建てる行為は、昔からあったのですね。
ただし、天下に響く「生類憐れみの令」の時代は、意外にも犬塚や愛犬のお墓は無いようです。そして幕末明治維新期に、洋犬のペットブームが到来。洋犬、きっと当時とてつもなく高価だと思うのですが、古今東西、人は希少性にメロメロになっちゃうのです。
そして「ハチ公」が登場。マスコミのパワーで不動の地位を確立しますが、その同じタイミングで「タマ公@新潟」なる存在もあったそうです。ハチ公が渋谷駅前でぼーっとしてた頃(ごめんよハチ公)、タマ公は雪崩に巻き込まれた主人を救出しています。2回も。
あれ?!タマ公!渋谷スクランブルにいる義犬よりも、役に立ってそう。
ターゲットとしてる人達
犬派。歴史好き。歴史小話的な、うんちくが大好物な方々。
国内旅行で石像・石碑めぐっちゃう方々。
心に刺さった内容
愛犬業界(?)の中で「忠犬ハチ公」はネームバリュー最高峰。
ほぼハイエンドブランドと言っても過言ではない。
聖徳太子の愛犬は「雪丸」。名前が可愛いくて萌えた。
早速達磨寺のサイトへ。。。
雪丸、ゆるキャラ(風)に転生されておられる。
6世紀の義犬は、1400年を経てもご主人様のお寺の広報担当として、元気に働いています。
機会があれば、聖徳太子の推しに会いに行きたいです。
読了:2021/10月