世界は変形菌でいっぱいだ
「菌」の世界に興味が湧いたので、ふと手に取った。16歳にして10年菌を研究するティーンが筆者だった。
キーとなる言葉解説
変形菌:アメボーゾアという生物の仲間。
世間様一般で認識されている菌類ではない。
菌とは:狭義ではキノコ&カビ。
広ーい意味だと粘菌もキノコもその他の細菌も菌類。
子実体:変形菌(以外でもあるの?)で胞子を飛ばす前段階の状態。
ツブツブしててファンタジーチックで可愛い。
粘液鞘:透明な液。乾燥を嫌うので、粘液で覆われているけれど、
乾燥抑止以外の働きも、あるらしい(そこは本書読んだ方がいい)。
本の要点
変形菌の紹介と、ぼくのライフスタイル。
変形菌についての解説も去る事ながら「研究」「実験」といった事は、大学のシミったれた(ごめんなさい)、陽もささない場末の研究室で(本当にごめんなさい)本に埋もれながらデータと格闘しているような印象だったけれど、こんなライフスタイルもあるのね。
と、違うシゴトを垣間見た感じがした。
ターゲットとしてる人達
フシギ系な動植物が好きな人。
年金ではなく粘菌が好きな人(ニッチだ)。
生物学の分野で視野を広げたい小学生以上の子供たちも、好きかも?
そして親という立場の人も、自分の子育て方針を比較できて楽しいのではないでしょうか。
「うちの子は、元気いっぱい!好奇心旺盛!」(子供は大体そうですよね)
「うちの子は、生き物大好き!」(生き物好き多いですよね!)
「うちの子は、6歳で粘菌にハマって学会に所属してます」(ここレア!)
好きこそ物の上手なれ。
6歳で粘菌にハマる息子をサポートしてくれる、スゴい親だと思います。筆者がスーパーキッズなら、親はスーパーペアレント。彼を止めずに、ひた走らせる筆者のパパとママが、とっても素敵だと思いました。
心に刺さった内容
筆者の旅行に行く時の姿勢。
旅行時、変形菌の為に、それこそ心を砕きまくります。
変形菌のペットホテルなどありません。
旅先の一時ですら、きっと筆者は愛してやまない彼らの粘液鞘を想っている気さえします。愛ゆえに。
読了:2021年11月ごろ