【アナウンサーのリアル】「宿直勤務」とは、うまいカップ麺のためにある。
私の務める会社にはアナウンサーによる
「宿直勤務」
というものがある。
事前に仕事がなければ夕方に出勤し、次の日の朝まで、最低16時間会社で過ごす。
私はこの会社に入るまで、宿直勤務の存在も知らなかった(局によってはないところもある)
さらに言うと、局アナって結構しんどいんだってことも知らなかった。自分にめちゃくちゃ自信があるか、コネがあるか、金銭面に問題がないかの人種が、最初からフリーとして仕事しているのを見ると、ため息出ちゃうよね。ま、もうミソジだから、そんなことすら思わなくなるけどね。出るのは欠伸くらいだよ。ねっむ。
話がそれた。
宿直の仕事は、大きく2つ。
①深夜・早朝のニュース
②震災対応。
②はとても大事。
昨今も大きな地震が頻発しているが、その度に各地方のアナウンサーがどの時間だろうがすぐ出てくるだろう。あれである。
こんなクソみたいな人間だけど、局アナとしての矜持は震災対応にあっても過言ではないと思っている。
新人からベテランまで、震災対応の訓練は必ず皆勉強している。宿直中、時間がある深夜に報道での訓練をやることもあるし、もっと大規模な訓練もある。
私はまだ、幸い本番で対応はしていない。でも、震災のご遺族にお話を伺う機会があったり、私の祖母が福島の農家だったり、実際に頭に浮かぶ「顔」があるから、おざなりにはできない。私でこれくらい思っているから、実際に震災をアナウンサーとして経験した方々はもっと強い想いがあるだろう。
とはいえ、まあ、宿直中も何も起きないことが常であってほしい。
次は、私の宿直中の癖について。
宿直中、特に深夜はスタッフも本当に少なくなる。アナウンス部は誰もいなくなる。
基本、一人で過ごすことが好きな人間だ。根っからの一人っ子なのでね。
基本は、真面目に業務の準備をしているけど(大声)
偶に、感動する音楽を聴きながら歌って号泣したり、アナウンス部をスキップしながら走り回ったりしている。きゃっ。言っちゃった
服を脱ぎしたりはしてないから、許して!
一回、私のハイジのようなスキップ中に見回りの警備員さんに見つかったことがあるけど
「・・・お疲れ様です」
って労いの言葉をかけられたよ。優しいね。大人だね。
で、そんなこんなして、少し仮眠室(窓なし三畳)で仮眠を取ったり、メイクをしたり、朝のニュースを読んだり、と時間は経つ。
最後。
宿直のご褒美=朝ご飯。
基本、宿直の社員は、会社の食堂でよる・朝無料で定食が食べられる。
私も基本はそちらをいただくのだけど、たまに朝食べたくなるのが、カップ麺。
ジャンキーなものは基本好きなんだけど、宿直明けに食べるカップ麺のうまさってこの上ないんだよね。この日は、新発売のどん○えさんにしました。汁まで飲みましたごちそうさまなり。
帰宅したら、おうちでお風呂入って(会社はシャワーしかない)、猫を愛でて、ちょっと酒飲んで、寝る。
以上、私の宿直勤務リポートでした。