ひとことでいえば検針員は個人事業主の社長さんです。稼ぎは社長さんのがんばり次第です。 2020/11/28
何もない土曜日、ようやくゴロゴロできる。諫山創『進撃の巨人』を一気読みしていたら、主人公エレンの父親の幼少期の回想シーンで、妹が犬に食われるシーンがあった。それだけだとまぁ、残酷なだけのシーンなのだけど、しばらく後の巻で自由!という言葉と共に、そのシーンがフラッシュバックされるのだけど、これって藤原新也『メメント・モリ』の「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」のオマージュなんだろうなぁ。
そしてプロフィール見たら藤原新也って東京藝術大学美術学部油画科中退なのね。それはさておき、夕方は近所を散歩。ちょっと離れた公園に娘を連れていき、帰りに焼肉食べて帰る。娘二人はどうやら遊び疲れた模様なのだけど、なんだか体力落ちてる気もしてちょいと心配。
お茶のカテキンがコロナに効くみたいな研究の記事が話題になっていた。これでコンビニやスーパーからペットボトルのお茶がなくなったりするんだろうか。
川島徹『メーター検針員テゲテゲ日記』を読んだ。九州で大手電気会社Q電力の検針業務を行う錦江サービス興業の業務委託という立場。電気メーターの数字を読み取り、ハンディに入力する。1件40円、という業務。
「業務委託というのは、会社は仕事をお願いするだけです。あとはすべて自分の責任で仕事を行っていただくということです。ひとことでいえば検針員は個人事業主の社長さんです。稼ぎは社長さんのがんばり次第です。がんばってください」
川島徹『メーター検針員テゲテゲ日記』P.36
なんとなくこのシリーズ、低賃金労働の実態を垣間見るようなシリーズになっているようで、電力会社>下請け>業務委託のヒエラルキーみたいなものがチラチラ出てくる。
日記にはまっていたので、このシリーズも一通り買ったのだけど、読んでみたら厳密には日記ではないなという印象。どちらかというとルポっぽい感じ。日記の魅力は特に何も書くことがないような退屈な日常にもあるような気がしていて、こういう無駄のないものは厳密には日記ではないような気がする、などとお前は日記評論家かというようなことを思ったりした。もっとも、検針員という仕事の日常を垣間見るという意味では面白かったのだけど。