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和婚を知ろう

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白無垢、神前式、祝言など、日本の伝統的な結婚式について知りたい人に。着物や挙式の由来を知ると和婚がしたくなるかも。
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#日本文化

儀式のないご結婚を皇室の新しい潮流と見るか、駆け落ち婚と見るか

こんにちは、ウェディング ナビゲーターの清水です。 秋篠宮家のご長女・眞子様が本日ご結婚、皇籍を離脱されました。 お相手のお家のいろいろな問題は個人的なことなので周りがとやかくいうべきものでもなく。 私も思うところはありますが、それはおふたりやご家族の問題ですので控えます。 ただ、一般においても揉める場合は大概こういうことが原因だよね、ということで、以前こんな記事を書いています。 今回の一連の出来事を見ていて感じたのは、儀式に対する価値観の大きな変化がついに皇室にまで及

勝利を願う伝統柄―ラグビー日本代表ジャージにあしらわれた文様について

和婚プロデュース「まとう」のブログから転載しています https://matow-kimono.jp/191021/ 日本で開催されているラグビーワールドカップ。 日本代表チームは史上初のベスト8入りを果たし、大いに盛り上がりました。 着物や日本文化が好きな方は、試合だけでなく日本代表のジャージにも視線を釘付けにされたのではないでしょうか。 「兜:KABUTO」がコンセプト 武士道は、人としての正義、勇気、思いやり、謙虚さ、誠実、名誉、忠義、この7つの道徳からなります

明治~昭和初期の花嫁衣裳

2019年に横浜「シルク博物館」で開催された「シルクのシンフォニー ー染と刺繍の輝きー」展から。 現代の作家の作品から、古い時代の資料的価値を持ったものまで、幅広く見ることができました。 古い時代の花嫁衣装は白・黒・赤の三色揃い袖。 こちらは鳳凰と桐をあしらった留袖です。 花嫁衣裳 三枚襲留袖(1926年) 上着:黒に菊、中着:赤に竹、下着:白に梅がそれぞれに描かれています。 驚いたのが次の2点。 まずはこのダイナミックな波模様の引振袖、今では見られないイメージの柄で

日本の着物の原点 十二単

先日、全日本婚礼美容協会の勉強会に参加させていただき、初めて十二単(女房装束)の着付けの様子を拝見しました。 十二単は平安時代に確立した女性の装束ですが、日本オリジナルの衣裳で、いわば国風文化の象徴。 公家の衣裳である十二単から派生して現代の着物になっているわけで、私は日本の着物の原点だと思っています。 『源氏物語』を読むには衣裳の知識は欠かせないのですが、着る過程はなかなか見る機会がなかったので、とても楽しみに伺いました。 五衣・小袿・長袴姿最初に拝見したのは、皇后陛下