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生活クラブのすすめ 「生協を知っていますか?」 ①
○生協とは?
「生活協同組合」のこと。生協、コープとも呼ばれます。
生協を利用するには、出資金を出し、組合員になる必要があります。
組合員になると、生協の運営に参加でき、商品の購入やサービスを利用することができます。
○歴史的背景
19世紀イギリスで産業革命が起こり、経営者と労働者が生まれました。
労働者は劣悪な環境で働き、不安定な雇用状況でした。そして、混ぜ物が入った食品や、鮮度の悪い食品を高い価格で売りつけられていました。
そこで、1844年、イギリスの工業都市マンチェスターの北東にあるロッチデールという町で、織物工など28人の労働者が、自らの手でより良い社会を生み出そうと「ロッチデール公正開拓者組合」を設立しました。
自分達でお金を積み立て、店舗をつくり、安心できる商品を適切な価格で取り扱い始めました。
1800年代後半からヨーロッパに広がり、1900年代には世界中に広がりました。
日本では、現代につながる生協の歴史は大正時代に始まります。
1921年に現在のコープこうべの前身となる神戸購買組合と灘購買組合、1926年に現在の大学生協の前身となる東京学生消費組合、1927年に東京に江東消費組合などが設立されました。
○ 生協の原則とは、法律によって決められています
組合の原則
消費生活協同組合は、消費生活協同組合法により、次のような原則が定められています。
⚫︎一定の地域又は職域による人と人との結合(相互扶助組織)であること
⚫︎組合員の生活の文化的経済的改善向上を図ることのみを目的とすること
⚫︎加入・脱退が自由であること
⚫︎組合員の議決権・選挙権が平等であること
⚫︎組合の行う事業は、組合員への最大の奉仕をすることを目的とし、営利を目的として行ってはならないこと
⚫︎組合員以外の者は事業を利用できないこと
⚫︎特定の政党のために組合を利用してはならないこと
ポイントは、
⚫︎ 相互扶助組織
⚫︎ 非営利
⚫︎ 組合員の生活の向上が目的
自分達の生活を良くするために、自分達で運営しているのですね〜。
○ 運営のために、機関が定められています
生協法では「総(代)会」「理事会」「代表理事」「監事」が機関として定められています。
ちょっとややこしいですが、国会みたいなイメージです。
地域ごとに組合員から選出された代表が話し合いに参加します。(年に一回の総代)
予算を決めたり、年間行事を決めたりします。
代表理事が実際に業務を執行します。
それらの運営や会計を監査するのが、監事です。
○ どんな生協があるの?
例えば、私は静岡県に住んでいるのですが、お近くの生協を探す。で探すと、3つの生協が見つかります。
ユーコープと、パルシステム、生活クラブです。
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これらの生協はそれぞれ独立しています。
そして、それぞれ特徴があります。
例えば、買い物の仕方もいろいろです。
店舗のある生協。自宅への配達がある生協もあれば、班ごとの配達だったり。
それから、農薬や添加物に関する規制。放射線物質に関する規制。遺伝子組み換えに関する考え方なども、それぞれ違いがあります。
興味のある方は、上記サイトでお近くの生協を探してみてくださいね。
つらつらと長くなってしまったので、次回は私が加入している生活クラブについて詳しく書きたいと思います。